新王者、一夜明け会見

　劇的勝利による世界王座奪取から一夜明けた25日、WBA世界ミニマム級新王者となった八重樫東(大橋)が、所属する大橋ジムで会見を行った。
　黒のベルトを大切に抱えた新王者は第一声、「タフな試合だったので身体がきつい。3時間しか寝られませんでした」と語り、顔にはところどころに昨夜の激闘の跡が見てとれた。

　八重樫は昨日の試合を振り返り「足を使ってのスタイルから打ち合いに出れたのがよかった。気持ちでは、絶対に負けたくなかった」と勝因を語り、続けて「ガードが低いなど、まだまだ足りない部分はある。もっと上手く戦えたはず」と自ら課題を指摘。それでも「家に帰り、妻が"お疲れ様でした"と言ってくれたことが一番嬉しかった」と王者になった喜びを実感していた。

　大橋会長も「相手の突進力やパワーが普通じゃなかった。技術的には良くないところもあったが、面白い試合を見せることができたので100点満点。これからも盛り上がる試合をして、ファンの印象に残る王者になってもらいたい」と更なる飛躍を願った。

　今後期待されるWBC王者・井岡一翔(井岡)との統一戦について八重樫は「統一戦をやらせてもらえるならやりたい。互いにリスクはあるが、ボクシング界も盛り上がると思う」と意欲的。今後はしばらく休養を取り、年内には練習を再開させる。

　また初防衛戦は来年の春頃になる見込みで、大橋会長は統一戦も視野に入れた防衛ロードを計画したいと話していた。