ついに正式発表! フルトンvs井上尚弥!

　大橋ボクシングジムは6日、都内のグランドハイアット東京ホテルで記者会見を開き、WBC(世界ボクシング評議会)・WBO(世界ボクシング機構)スーパーバンタム級タイトルマッチ、2冠王者のスティーブン・フルトン(28=米)対前バンタム級4団体統一王者でWBC・WBO世界スーパーバンタム級1位の井上尚弥(29=大橋)戦を発表した。この日は、井上と並んで、大橋秀行会長と株式会社NTTドコモ前田義晃代表取締役副社長も登壇した。

「dTV」はドコモの新映像サービス「Lemino」として、更にパワーアップして生まれかわる。

　試合は、5月7日(日)に横浜アリーナで行われ、NTTドコモの新しい映像配信プラットフォーム「Lemino(レミノ)」で独占無料配信される。

※「Lemino」は、オリジナルや独占作品など豊富なコンテンツを揃えるドコモの新しい映像配信サービス。

　史上9人目、アジア人初の世界4団体統一王者、米老舗雑誌リング誌が選定するパウンドフォーパウンド1位と、数々の偉業を成し遂げてきたモンスターが、スーパーバンタム級最強と言われるフルトンと激突する!

　井上が未知の階級でいきなりフルトンと激突する。会見に出席した井上は、「フルトンとの試合をここ日本でできるということは、どれだけの方のご尽力をいただき、どれだけすごいことか。5月7日は結果で返していきたい。過去最高のモチベーションでトレーニングに励みたい」と言葉に力を込めた。

　2冠王者のフルトンは、アマチュア90戦75勝15敗を経て2014年10月にデビューすると、2021年1月にWBO王座を獲得。同年11月にブランドン・フィゲロア(26=米)に判定勝ちし2冠王者に輝いた。身長169�p、リーチ179�pと恵まれた体格とテクニック、スタミナを兼ね備えたオールラウンダーだ。

スーパーバンタム級にテストマッチはいらない

　フルトンの印象を聞かれた井上は「身長やリーチがあり、ジャブを突いて距離を取って判定で勝つタイプ」と話すと、「パワーと一瞬のスピードは自分の方が上回っている。倒すのが難しい相手。勝ちに徹する」と意気込んだ。

　フルトンは会場内に流れたビデオメッセージを通じて「日本で素晴らしい体験、経験がしたいし興奮する試合がしたい。戦う準備はできている。試合が決まって最高の気分だ。井上は文句のつけようがない素晴らしいボクサー。私はどんなプランにも対応できる。ラウンド数は関係ない。当日は素晴らしいショーを見せる」とモンスター撃破に自信を示した。

　記者会見後、囲み取材に応じた帝拳ジムの本田明彦会長によると、フルトンの担当トレーナーを始めスタッフ全員が井上との対戦を反対したが、本人の決断で挑戦を受けることを決めたという。

　本田会長は「海外でこれだけ話題になる試合はない。史上最大のイベントになるのは間違いない」と歴史的一戦だと位置づけた。

　新たな階級での挑戦となる井上だが、かつてスーパーフライ級とバンタム級に転級した初戦では、ファンの想像を超える豪快なKO勝ちを収めてきた。「過去、階級を上げたここぞの試合では良い試合ができている。自分自身に期待している」。

　「バンタム級からスーパーバンタム級に上げて1.8�s増えるが、しっかりとした安定感を見せる。スピードは落とさずパワーアップしたところを見せたい」とこれまで以上に強いモンスターを姿を見せる。

　株式会社NTTドコモ前田義晃代表取締役副社長は「日本人初の4団体統一戦という歴史的一戦に続き、井上選手の新たなるチャレンジとなる本試合に関わることができて大変光栄に思っています。この試合を通じてボクシングが持つ魅力やスポーツが持つ力を多くの人々に伝えていきたい」と語った。

　「Lemino」は、無料配信と月額有料配信を組み合わせた新たなサービスで、オリジナルコンテンツを含めドラマやアニメなど豊富なラインナップを取り揃え、新たな映像体験を生み出す機能を提供していく。4月12日(水)からサービスが開始される。

　当日の生配信を楽しめるよう、井上の最新映像や見どころを紹介する特別番組も無料配信される。さらに観戦チケットプレゼントなどの魅力的なキャンペーンも予定している。

　4月10日(月)で30歳を迎える井上。「節目の試合になる。何かしらの変化があると感じるかもしれないが、まだまだ30歳の気持ちで挑みたい」。

　井上が挑戦者としてリングに上がるのは、ジェイミー・マグドネル(英)以来5年ぶりだ。「バンタム級で戦っている時も常にチャレンジ精神を忘れなかった。これまでと変わらずに挑みたい」。「世界4階級制覇とか4団体統一は考えず、フルトンに勝つことだけを考える」。モンスターの新たな挑戦が横浜アリーナで始まる!