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[試合後談話]2023.1.27

18歳と36歳が初勝利目指して激戦!

 「DANGANオール4回戦2023vol.1」が27日、後楽園ホールで行われ、熱戦が繰り広げられた。第4試合フェザー級4回戦では、佐藤和輝(18=FLARE山上)と今淵啓輔(36=石神井スポーツ)が対戦した。

 36歳の今淵は、2月14日(火)の誕生日でボクサー定年を迎える。15戦目で念願の初勝利を目指す今淵と、18歳の佐藤が渾身の打ち合いを見せた。
佐藤和輝(FLARE山上)が初勝利
 佐藤が距離を潰して左右フック、右アッパーを好打し、先制攻撃を仕掛けると、2回に右フックでダウンを奪った。劣勢に立たされた今淵だが、3回に右ショートアッパーを決めて反撃。スタミナの消耗が激しい佐藤を攻め立てた。最終4回は、意地がぶつかり合い、お互いに譲らなかった。
「相手に気持ちの強さを感じた」
 18歳差対決を制した佐藤は「手応えのあるパンチを当てても、今淵さんは顔に出さず、ドンドン前に出てきて気持ちの強さを感じた。スタミナが切れかけたが、応援してくれる人の声援を聞いて頑張ることができた。普段の練習の積み重ねが結果として出てうれしい」と笑顔で試合を振り返った。

 試合後、リング上で今淵から「(俺は定年でこれで辞めるが)佐藤君はあと18年頑張れるね! これからも頑張ってね」と声をかけられたという。
「夢は日本チャンピオン」
 小学2年から高校卒業まで野球一筋だった佐藤だが、コロナ禍で練習ができないなかYouTubeでマニー・パッキャオ(比国)の試合を見て、高校3年の夏にジムに入門した。

 今後の目標を聞かれた佐藤は「日本チャンピオンを目指します!」と拳を握りしめた。
「勝ちたかった」
 一方、ラストファイトを終えた今淵は「最後まで食らいついていきたかったが、攻めきれなかった。全部力を出したかというと…。何としても勝ちたかったので本当に悔しい」と唇を噛み締めた。それでも「これで終わったんだなと、ホッとしている自分もいる」と心境を打ち明けた。

最後まで続けようと思っていた

 「これがラストチャンス」と28歳で上京し、ジムに入門した今淵。「周りからは『まだ続けているの?』とも言われたりもしたが、勝っても負けても最後(37歳)まで続けようと思っていた」。「こんな経験はなかなかできるものではない。勝てなくて悔しいが、最後までボクシングをやり切った達成感もある」と最後は晴れやかな表情を見せた。
「これからもチャレンジしていく」
 「ボクシングをするために東京に出てきたので、次は違う土地に行く。何をやるかは決めていないが、海外へ行くことも含めて、何かにチャレンジしていきたい」と語った。

 最後まで、初勝利には手が届かなかったが、ラストファイトで気持ちのこもった試合を見せて観客の心を掴んだ。ボクシングをやり切った経験を、次のステージで活かしてほしい。おつかれさまでした。

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