今年も大晦日は井岡一翔! まだまだ成長中。

　WBO(世界ボクシング機構)スーパーフライ級王者の井岡一翔(33=志成)が27日、都内のジムで公開練習に臨んだ。

　大晦日に大田区総合体育館でWBA(世界ボクシング協会)同級王者のジョシュア・フランコ(27=米)との王座統一戦に臨む井岡は、この試合に向けて、3年ぶりに米国ラスベガスで7週間のキャンプを張り、万全に仕上げた。井岡は「レベルの高い試合で、応援してくれる人が『良い年の締めくくりだな』と思う試合を見せたい」と意気込んだ。

　試合の模様は、当日午後5時からTBS系列で全国生中継される。

　WBA・WBO世界スーパーフライ級2団体王座統一戦は、勝ち予想で「dポイント」をGETする今年最後のチャンス。

　コンビを組むイスマエル・サラストレーナーの下で、3箇所の山(マウントチャールストン、レッドロックキャニオン、エクスプロポーション)を走り込み、3人を相手にしてのスパーリングを敢行した。「心臓が破れそうだと思うくらいキツい山で、憂うつになりながら走った」と話すと、「ボクシングだけに集中することができた。統一戦に向けて良い準備ができた。自信を持って試合に臨むことができる」と、充実感を口にした。

　サラス氏とのトレーニングは、コロナ禍の影響もあり、リモートによるアドバイスを受けていたが、直接指導を受けたことで「サラスさんとみっちり練習ができたことで、さらに質が上がった」。

　サラストレーナーは「フランコ選手は、メキシカンスタイルで一直線に来るので、イオカには3種類のディフェンス(角度を作るためのフットワークを活かす、上体を活かす、ブロック)を使ってほしい。(イオカは)良いジャブを持っているので、相手はそれに対するカウンターを練習してきていると思うが…、それ以上のことはここでは言えない」と作戦面に関しては多くは語らなかった。

　会見後には、ゴムバンドを使用して入念なストレッチをした後に、シャドーボクシングを2ラウンド披露。体の使い方を意識しながら、ゆっくりと動いた。

　「勝てば、来年もビッグマッチ。負けたら終わり」。これまで数々の大勝負を勝ち抜いてきた井岡が、自身11度目となる大晦日決戦に臨む。