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[試合後会見]2022.12.11

能嶋宏弥が刈谷で初防衛戦

 WBO(世界ボクシング機構)アジアパシフィック・ミドル級タイトルマッチが11日、愛知県刈谷市あいおいホールで行われ、王者の能嶋宏弥(27=薬師寺)に可兒栄樹(21=T&T)が挑んだ。
要所で右を効かせた
 7月の敵地大阪でのタイトル奪取戦から5ヶ月、能嶋が得意の機動力を活かし、ダウンを奪うなど、最大7ポイント差をつける判定3-0で、地元での初防衛戦に勝利した。
凱旋防衛に成功!
 立ち上がり、挑戦者のプレスに対し、足を駆使してのジャブで先制した能嶋は、その後も、リズムよく左を繰り出し、3回、可兒の一瞬の隙を見逃さず、強烈な右でダウンを奪った。挑戦者も前に出ては、根気よくボディを削り、中盤以降は、一時ペースを奪うも、7回に再び王者の右で腰を落とし、ピンチを招いた。それでも9回、ボディが効き始めた能嶋を、チャンスとばかりに追い立てたが、能嶋も最後は足を止めて打ち合い、地元のファンを沸かせた。
OPBF王者と統一戦もやりたい
 後援者たちから祝福を受けた能嶋は、控え室に戻り、試合を振り返った。「自分の距離でジャブを突き、チャンスがあれば右を出す。倒し切れなかったが、事前のプラン通りの戦いができた。我慢比べでは負けない自信がありました」と安堵の表情を見せると、挑戦者について「ボディを狙ってくるのは分かっていた。僕を崩す戦い方ですから。可兒選手の右ボディストレートは嫌でした」と評価した。

もっとレベルが高い試合もしていきたい

 今年階級を上げて、タイトルを奪取。今回初防衛にも成功したことで、早くも次のステージが見えてきた。「今回の試合が、ひとつの区切りだと思います。本来のスーパーウェルターか、ウェルターに戻ることも考えてはいますが、竹迫選手からオファーが来ているので。もっとレベルの高い試合がしたいので、ありがたいことです」と、現OPBF東洋太平洋ミドル級王者の竹迫司登(ワールドスポーツ)との統一戦も視野に入れた。
必ずタイトルを穫る
 一方、力を尽くした可兒は「思っていた通り、追いかける形になったが、どこか自分の警戒心が強く、行き切れなかった」と反省。それでも、まっすぐに前を向き、「リベンジの機会があれば、ぜひやりたい。同じ相手とやるのは得意です。ジムを信用して、もっと練習に打ち込みます。近い将来、必ずベルトを獲りたい」と、タイトル獲得に執念を燃やした。
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