岩田翔吉! 勝負の一戦で魂をぶつける!

　WBO(世界ボクシング機構)ライトフライ級2位の岩田翔吉(26=帝拳)が4日、都内の所属ジムで、WBC(世界ボクシング評議会)ミニマム級1位の重岡銀次朗(22=ワタナベ)と、3ラウンドのスパーリングに臨んだ。

　岩田は、11月1日(火)にさいたまスーパーアリーナで、WBO(世界ボクシング機構)ライトフライ級王者のジョナタン・ゴンサレス(31=プエルトリコ)に挑戦する。

　プロ10戦目で世界初挑戦する岩田は「魂がこもった試合を見せる」と言葉に力を込めた。

　「17年間のボクシング人生で、最大の一戦。気合いが入っている」と、この試合の位置づけを示した岩田。ゴンサレスの映像は、田中恒成(畑中)戦、エルウィン・ソト(メキシコ)戦を見たようで「アマチュアキャリアがあり、技術がある。2戦目(亀山大輝=ワタナベ)以来のサウスポーだが、苦手意識はない。よく動き回るタイプなので、しっかりと捕まえて倒したい」と、KOでの王座奪取を宣言した。

　コンビを組む粟生隆寛トレーナーは「爆発力と意外性があるオールラウンダー。強くなることに貪欲で向上心が高い」と岩田を評価すると、「ここ1〜2年でボクシングの幅が広がった」と岩田の進化に手応えを感じていた。

　重岡とのスパーリングでは、ステップインから右ボディストレートを好打。重岡の左に冷静に反応した。2回、重岡のワンツーを浴びる場面もあったが、押し負けることなく真っ向から打ち合うと、3回には飛び込んでの左アッパーで顔を弾いた。

　岩田とのスパーリングは3回目だという重岡は「体が強くてパンチ力がある。踏み込みが鋭くて、来るのがわかっていてももらってしまう。修正能力が高く、右フックにパンチを合わされた」と強さを説明。「先週より、キレが増している。調子が上がっているのではないか」と語った。

　当日は、メインイベントでWBA世界スーパー王者の京口紘人(28=ワタナベ)とWBC王者の寺地拳四朗(30=BMB)によるライトフライ級王座統一戦が行われる。「自分は、まだ世界チャンピオンではないので発言権はないが…」と話したが、「世界のベルトを獲れば、王座統一戦をするのもいいと思う」と3団体統一戦に前向きな姿勢を示した。