初の在日米軍基地興行

　18日、在日米軍基地での日本初のプロボクシング興行が神奈川・キャンプ座間で行われた。
　小田急線・相武台前駅を降りて10分。商店街、住宅地を抜けたところに基地のゲートがあった。手荷物検査、金属探知機による身体検査を受け、いざゲートイン。

　一歩中に入ると、建物は大きく、周囲の芝生はキチンと刈り取られ、まさにアメリカ。土地が広いためゲートから15分ほど歩き、ようやく目指す屋内体育館「Yano Fitness Center」にたどり着いた。
　この日は一般開放日とあって、日米のバンドによる音楽フェスティバルも行われ、体育館近くでは米軍放出品を並べたフリーマーケットや、ジャンクフードの露天が並び、多くの家族連れで賑わっていた。

　今回の興行は、主催の勝又ジムが在日米軍の慰問、東洋太平洋諸国の友好親善、そして東日本大震災復興支援を目的として開催したもの。在日米軍基地に勤務していたチャールズ・ベラミーこと日本&東洋太平洋スーパーウェルター級王者チャーリー太田(八王子中屋)の防衛戦がメインに置かれた。

　米軍基地内とあって、観客の半分は米軍関係者。会場は決して広くはないが、様々なイベントが催され、観客を楽しませていた。また、実行委員長の元世界王者・小林弘氏の興行挨拶では、神戸から駆けつけた長谷川穂積(真正)の姿もあった。

　重量級選手、元東洋クルーザー級王者・高橋良輔(金子)とヘビー級マンモス植田(川崎新田)による特別スパーリングでは、アメリカ出身の元日本王者リック吉村氏がレフェリーを務め、華麗なレフェリングに往年のファンから歓声が飛び交っていた。

　初の試みでボクシングファンを楽しませた、今回のキャンプ座間興行。勝又ジム勝又洋会長は、今後も在日米軍とのスポーツ交流を活発化させ、全国のキャンプで興行を行いたいとしている。