清水、3度目の挑戦は…

　31日、日本武道館でWBA世界スーパーフライ級王者ウーゴ・カサレスに挑んだ、世界挑戦3度目の清水智信(金子)。序盤から左右にスイッチし低い位置からフック、ストレートで圧力をかける王者に、清水は右ストレートのカウンターを合わせ、さらにジャブからボディを上下に打ち込み、リズムを保ち続けた。

　中盤、カサレスのラッシュに圧された場面もあったが、終盤に再びストレート、ボディで盛り返すと、ジャッジ二者が清水にポイントをつけ、115-113,114-115,115-113の判定2-1で清水が新王者に輝いた。

　試合後、腫れた右目を押さえながら会見を行った清水は、「左が当たり、初回でタイミングと感覚が掴めた。(カサレスは)パンチはあったが、スピードはなかった」と試合を振り返り、「最後まで気持ちが折れずに戦うことができた。これも内藤戦の経験があったから」と、悔しさをバネにここまで来ることが出来たと話した。

　同席した金子会長も「清水はプロでは無理だと言われたこともある。ここまでこれたのも努力の賜物」とし、金子ジム設立46年目、8度目にしての初の世界王者誕生を喜んだ。

　3度目の正直で見事、世界王者となった清水智信。「スーパーフライ級はまだまだ身体が出来ていない」と話し、今後はフライ級での2階級制覇も視野に入れたいとした。