芝力人vs渡邉秀行は熱戦の予感!

　真正ジム主催の「REAL SPIRITS.73」の前日計量が5日に行われ、日本ライトフライ級1位の芝力人(25=真正)と元日本ランカーの渡邉秀行(36=DANGAN郡山)が会場に姿を現した。
　両者は、明日の6日に兵庫県尼崎市のあましんアルカイックホールで開催される興行のメインイベント、フライ級8回戦で拳を交える。計量を終えた2人に電話取材で意気込みを聞いた。
　試合は、真正ジム公式YouTubeチャンネル「BOXING REAL」で午後3時15分から全試合ライブ配信される。

　これがジム移籍初戦の芝は、リミットちょうどの50.8kgで秤を降りた。2019年12月に矢吹正道(28=緑)との日本王座挑戦者決定戦以来の再起戦となる芝は「長所でもあるが、これまでは感覚頼りだったので考えながら練習に取り組んできた。明日の試合が楽しみ」と約1年半ぶりのリングを心待ちにしていた。
　拳を交える渡邉に対し「ベテランでキャリアがあるし、向き合った時にやりずらさを感じると思う。まったく油断はしていない」と警戒すると、「これまで先ばかり見ていたので、明日の試合を勝つことだけに集中する」を勝利に全力を尽くす。
　現在、日本ランキング1位で勝てばタイトル挑戦に近づく一戦だ。「とにかく1ポイント差でもいいので勝つ」と言葉に力を込めた。

　一方、100gアンダーでパスした渡邉は、日本ランキング返り咲きを目指す。渡邉は「思っていた以上に身長差があると思った」と初対面した芝の印象を語ると、「体格差を活かしたボクシングができれば。この半年で階段トレーニングをしたり、試行錯誤してきたのでその成果を出したい。前の試合とは違うところを見せる」と連敗脱出に静かに闘志を燃やした。
　今年の12月の誕生日でボクサー定年の37歳を迎える渡邉は、日本ランキング入りすることが現役続行の条件となる。是が非でも勝利がほしいところだが「これまで勝とうと力が入りすぎていたので、明日はリラックスして自分が納得する動きを見せる」と自然体で試合に臨む。
　明日の興行は、同門の日本バンタム級15位の池上渉(31)も出場する。渡邉は「2人で勝って郡山に帰る」と下克上を狙う。