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[ 試合後会見]2021.5.22

亀田和毅がまさかのダウン!

 元世界2階級制覇王者の亀田和毅(29=3150)が22日、大阪豊中市の176BOXで開催された「3150ファイトvol.0」のメインイベント56.5kg契約8回戦で三宅宏典(32=ビッグアーム)を相手に約1年10ヶ月ぶりの復帰戦に臨んだ。
 大阪府の緊急事態宣言延長のため無観客試合で行われた一戦で亀田はどのような動きを見せたのかーー。
 試合は、5月30日(日)午後9時から放送されるAbemaTV「会長。亀田興毅〜ボクシング3150計画」内で放送される。
亀田和毅(3150)が快勝
 左一本で試合をコントロールした亀田が、復帰戦を快勝した。初回から正確無比なジャブを顔面に決めると左ボディを痛打。リズムを作るとボディ、顔面へと面白いようにパンチを決めた。さらに三宅のジャブ、ワンツーにも反応の良さを見せて被弾を回避。終始、亀田のペースで進んでいたが波乱があったのは5回だった。三宅の右ストレートを浴びてダウンを喫した。亀田にダメージは感じられずその後も左を軸に着実にポイントを重ねて勝利した。
「左1本で戦うと決めていた」
 試合後に囲み取材に応じた亀田は「ジャブを打った時に足が揃ったところにもらったパンチ。焦りはまったくなかった」とダウンシーンを振り返ると、「バッティングを警戒して無理にいかなかった。今回は右を出すつもりはなかった」と試合全般を通して左一本で戦った理由を説明した。
 「久しぶりのリングだが、リラックスしてできたし楽しかった」と笑顔を見せた亀田は、「いつ世界戦が決まっても獲れる自信がある。スーパーバンタム級かフェザー級のどちらかチャンスのある方を狙っていきたい」と王座奪還を自信を示した。
次回の興行は夏に予定
 3150ファイトクラブ初興行を終えた亀田興毅会長は、「今回は興行のプロテストのような形でvol.0として行ったが、コロナに振り回された」と苦笑いを浮かべた。当初は5月5日にエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館・第2競技場)で行われる予定だったが、大阪府の緊急事態宣言延長のため同会場が使用できず急遽、試合会場を大阪豊中市の176BOXに移して無観客試合として開催にこぎつけるなど、紆余曲折での開催となった。
 興毅会長は「選手のことを考えたら、中止や先延ばしにすると気持ち保ち続けるのは大変なことなのはわかっている。なので、できるだけ早く開催したかった。日頃の練習の成果を披露する場がなければ選手は引退していく。開催することが会長としてやるべきことだと思った」と興行への思いを口にした。
 「社会情勢を見ながらになるが」と前置きした上で次回は夏頃に開催する予定だと明かした。
「年内に世界戦を組みたい」
 和毅の試合をリングサイドで見守った興毅会長は、試合前に和毅の右にアクシデントがあったことを明かすと「左一本で組み立てて完封したのはキャリアがあるからこそ。相手は頭が低くてやりにくかったと思うが、安定感のある戦い方ができたと思う」と合格点を与えた。次戦で世界ランカーとの対戦を計画し年内には世界戦を組みたいと語った。
健闘した三宅寛典
 一方、判定負けを喫したものの、元世界王者からダウンを奪った三宅は「亀田選手のジャブに右を合わせる練習をしてきて狙っていたパンチ。自然と出てタイミングで倒したので手応えはなかった」と起死回生のダウンを振り返った。
 「亀田選手はスピードがあり、ジャブのキレがあった。ボディも効いたし、これが元チャンピオンの強さかと実感した」と亀田の強さを説明した。敗れはしたが「亀田選手がどれだけ強いのか肌で感じたかったので楽しかった」と元世界王者と拳を交えた充実感を口にした。

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