師走の大阪が熱い! 吉田実代vs奥田朋子!

　WBO(世界ボクシング機構)女子スーパーフライ級王者タイトルマッチの前日計量とPCR検査が12日、大阪市内の病院で行われ王者の吉田実代(32=三迫)と挑戦者で日本&OPBF東洋太平洋女子バンタム級王者の奥田朋子(37=ミツキ)が顔を合わせた。
　試合は明日の13日にエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館第2競技場)で開催される「強拳ステージ.17」(第1試合開始午後5時15分)のメインイベントで行われる。

　2度目の防衛戦に臨む吉田は200gアンダーの51.9�sでパスした。計量後にリモート取材に応じた吉田は「相手と身長差(6cm)があるがいつものこと。男子選手とスパーリングをしてきたので問題ない」と意に介していなかった。
　三迫ジムに移籍した吉田は、加藤健太トレーナーとの濃密な練習を重ねて成長を実感しているようだ。「明日はどのくらい自分が強くなっているのか楽しみ。気負いすぎず戦えば良い結果が出る」と話すと、「自覚、自信、誇りをキーワードに戦いたい」と決意した。

　2週間前から長女・実衣菜ちゃんが通っている保育園は休ませ、ジム近くのビジネスホテルで2人で過ごし、ジムとホテルの往復生活を送った。さらに新幹線での移動を避けて東京から車で10時間かけて大阪入りしコロナ感染防止対策を徹底した。
　吉田は「チャンピオンとしてできることをしてきた。感謝の気持ちを持って全力を尽くして勝つ」と言葉に力を込めた。

　一方、世界初挑戦の奥田はリミットちょうどの52.1kgで秤を降りた。主戦場のバンタム級から1階級下げた奥田だが、コンディションは良好のようだ。
　同門の日本スーパーバンタム級14位の河村真吾(30)から減量に関するアドバイスを受けた奥田は「しっかりと食べて動きながら落とすことができた。普段の試合よりしんどくなかった」と語った。

　今年1月に2冠王者に就いた奥田は「こんなに早く世界挑戦できるとは思っていなかった。試合をしたことがある会場でできるのはありがたい」と地元大阪での世界戦に感謝した。「ベルトもそうだが吉田選手は以前から戦いたかった相手。人間としてのエネルギーがある人と戦えることにワクワクしている。身長差を活かしてジャブで試合を組み立てたい」と好ファイトを約束した。

WBO女子世界スーパーフライ級タイトルマッチ

レフェリー:室矢雅弘(日本)
ジャッジ:近藤謙二(日本)
ジャッジ:中村勝彦(日本)
ジャッジ:池原信遂(日本)
立会人:安河内剛(日本)