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[公開スパーリング]2020.11.28

八重樫東氏が躍動感のある動きを披露!

 "激闘王"のニックネームで常にファンを魅了してきた元世界3階級制覇王者の八重樫東氏(37)が28日、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル.74」のリングで日本フライ級9位の桑原拓(25=大橋)と2分2ラウンドの公開スパーリングを行った。
 井岡一翔(井岡→AmbitionGYM)との日本初の世界2団体統一戦やローマン・ゴンサレス(帝拳/ニカラグア)戦をはじめとした数々の名勝負を繰り広げてきた八重樫は今年9月に15年間の現役生活に幕を閉じた。
 2011年10月に初めて世界王座を奪取した馴染みのある後楽園ホールに登場した八重樫氏は、若手のホープを相手に元気な姿を見せた。
2ラウンドのスパーリングを披露
 スピード感あふれる攻撃を見せる桑原に対し、八重樫氏は真っ向から応戦すると2回には積極的に手数を出した。お互いに左ボディを突き刺し見応えのある打撃戦で終了のゴングを聞いた。
引退を撤回!?
 スパーリングを終えた八重樫氏は「9月1日に引退して、またリングに上がれるとは思わなかったのでびっくりです。正直、息切れしている。桑原はアマチュア仕込みのテクニックとスピード、当て感もあり、ボディーブローを打ってきて引退した相手にひどいなと思った」と笑いを誘い「(桑原は)うちのジムで世界チャンピオン筆頭の選手。早くチャンピオンになってほしい」と期待を寄せた。ファンの前で久しぶりに動いた八重樫氏は「(良い動きができたので)今日で引退を撤回しようと思います」とリップサービスで会場を沸かせた。
セコンドデビューを果たした
 この日はセミファイナルに出場した元日本王者の岡田誠一(38)の試合でセコンドデビューを果たした。八重樫氏は「岡田はプロで一緒に15年くらいやっていて、その時に一緒にやっていた細野(細野悟=元日本フェザー級王者)もセコンドにいて。川嶋勝重さんがチャンピオンだった時の若手の頃を思い出した。ドローだったが良い勉強になった」と言うと、「世界チャンピオン候補がたくさんいる大橋ジムを盛り上げていきたい」。「担当している中垣(中垣龍汰朗)を世界チャンピオンをするのが次の夢」と語った。
1月14日にリングに上がる桑原拓(大橋)
 八重樫氏の相手を務めた桑原は「1年ぶりのリングで動きを見せられて良かった。いつものスパーリングより魅せることを意識した。(八重樫さんは)まだ現役なんじゃないかと思わせる動きだった」と元世界3階級制覇王者の強さを肌で感じたようだ。
 2021年1月14日(木)に後楽園ホールで2018年全日本フライ級新人王の湊義生(22=JM加古川)と対戦する桑原は「相手は乗りに乗っている選手なので、飲まれないようにして戦いたい。来年の1月の試合をしっかり勝って何かしらのタイトルを狙いたい」と抱負を語った。

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