11月3日の大阪興行は中止が決定!

　インテックス5号館Aで開催する予定だった3日のボクシング興行は中止することが決まった。ワタナベプロモーションの渡辺均会長は2日、「感染のリスクなども考えて興行を全て中止します」と発表した。前座の選手は全てPCR陰性ながら、リスクを考えての措置。会見にはJBC(日本ボクシングコミッション)の安河内剛事務局長も同席した。

　WBA世界タイトルマッチでスーパーチャンピオン京口紘人(ワタナベ)に挑戦する予定だったタノンサック・シムシー(20=グリーンツダ/タイ)の日本滞在ビザが今年の12月31日まで残っているため、年内であれば、日程を延期して世界戦を開催する可能性にも含みを持たせた。急きょ開いた会見の席で、グリーンツダジムと契約しているタノンサックは「最初に(試合中止)と聞いた時は、ビックリしたしショックだった。でも、僕は世界チャンピオンになることを諦めない。最後までチャンスを待つ。ビザの期限が年内なので12月にできるのであれば、滞在して調整する」と気持ちを切り替えた。

　同席したグリーンツダジムの本石昌也会長は「我々は2週間の隔離期間を経て、万全な状態で仕上げて、明日の世界戦を楽しみにしていたし、勝つ自信もあった。その試合がなくなってしまったことは、非常に残念でありますし、憤りのない悔しさに満ち溢れている。ただ、私も同じプロモーターとして興行をしている身として、今回はコロナの猛威に屈してしまったと受け止めている。試合ができないことが確定したのは残念ではありますが、年内に必ずチャンスが来ることを信じているし、最終的には我々にとって良い結果になると思っている。日程が決まって世界戦が行われることを信じています。10月7日に来日したタノンサックは、ビザの期限が12月31日までなので年内に行われることを願っています」と、タノンサックの世界挑戦のバックアップを継続することを約束した。

　年内の世界戦開催を目指すには、京口のPCR検査で陰性と判定されることが絶対条件だが、延期した場合の会場や日程など、タイトなスケジュールで準備に入る必要がある。京口とチーフトレーナーの早期回復を願う。