関西でも興行が再開!

　新型コロナウィルスの影響でボクシング興行がストップしていたが、関西でも再開する。OPBF東洋太平洋ライトフライ級王座決定戦、前WBOアジアパシフィック同級王者の冨田大樹(22=ミツキ)対元日本同級王者の堀川謙一(40=三迫)の前日計量とPCR検査が24日、大阪市西区の病院内で行われた。
　両者は、明日の25日に神戸市立中央体育館で開催される「REAL SPIRITS.67」のメインイベントで空位の王座を争う。計量を終えた両者に電話取材で試合前の意気込みを聞いた。
　明日の試合は、観客を動員してイベントを開催する予定だったが、無観客で行われる。当日の試合は、真正ジムの公式YouTubeチャンネルでメインイベントとセミファイナルはライブ配信。そのほかの試合は後日配信予定。

　この試合は当初、3月に予定されていたが、計量3日前に中止となり、あらためて7月に再スケジュールされた。冨田は「急遽、無観客試合になったが、主催者は選手のことを最優先して決断してくれた。試合ができることに感謝している」と試合ができることの喜びを口にした。
 　計量後に出場選手はホテルに移動し、試合まで行動を制限される。関西に住んでいる冨田は、いつものように自宅でリラックスできない状況だが、「特にストレスも感じることはない。これからどのように過ごすか楽しみ」と前向きだ。

　堀川とは過去に何度かスパーリングで手を合わせているが、冨田は「やはり練習の時とは違う顔つきだった」と堀川の印象を語ると、「今やれる練習はしっかりとしてきた。明日は自分の持っている"若さ"をぶつけていく」と意気込んだ。 

　現役最多58戦目のリングに上がる堀川は、「正直なところ毎回、減量はキツいがいつものこと。明日はしっかりと勝ち切る」と必勝宣言。 
　三迫ジムは7月16日に永田大士(30)が日本王座を奪取し、22日には中川健太(34)が日本王座初防衛に成功し、現在はチャンピオンが6人いる状態。堀川が勝てばジム7人目の王者誕生となる。それに関し「(プレッシャーをかけるようなことを聞き)嫌なことを聞きますね」と電話口で笑うと、「数字より自分がまず勝つこと。ただ、苦しい場面にそのこと(ジム7人目の王者)を思い出し力になる。内容は気にせずとにかく勝ちます」とベテランらしく落ち着いた口調だった。