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[試合後会見]2019.10.21

WBOアジアパシフィック王座戦は終盤にドラマが!

 WBOアジアパシフィック・フライ級王者の阪下優友(28=角海老宝石)が21日、後楽園ホールで開催された「SLUGFEST.11」のメインイベントで同級6位の望月直樹(25=横浜光)を相手に初防衛戦を行った。成長著しい阪下が2年10ヶ月前の借りを返したのか、それとも望月が悲願の王座獲得を果たしたのか――。
阪下がリベンジに成功
 序盤、挑戦者の望月が距離を潰して右ボディ、右フックを叩きつけると、足を使い距離を作ってメリハリのある攻撃でペースを掌握。阪下はガードを固めて前に出るが、手数が少なくポイントを取られた。中盤に入ると阪下はプレスをかけてワンツーから右ボディで反撃に出るが、望月も回転数を上げて譲らず。しかし10回、ギアを上げた阪下は右ストレートを決めて後退させると、ロープ際で右カウンターを炸裂! 派手に倒れた望月は立ち上がったが10カウントが数え上げられた。阪下が劇的な逆転KO勝ちで初防衛に成功した。
相手は予想通り上手かった
 苦しみながらベルトを守った阪下は、「相手が上手いのは分かっていたので疲れさせて後半に勝負する作戦だったが、倒したのが後半過ぎた。昨日は調子が良いと思っていたが、体が思っていたより動かなかった」と苦笑い。 「ただ、どこかでチャンスが来ると思っていたので最後まで諦めなかった。不甲斐ない試合だったが、前回対戦した時より運が良かった」と顔をほころばせた。
競馬は来週リベンジする!
 会見に同席した洪東植トレーナーは、「1〜4ラウンドはポイントを取られてもいいから疲れさせる作戦だったが仕掛けるのが遅かった。相手がなかなか疲れないので戸惑ったが、倒すことができて良かった。今日は大逆転勝ちだったね」と愛弟子の勝利を労った。
 趣味の競馬に話が及んだ阪下は、「昨日の菊花賞は負けたが、今日のために運を溜めていると前向きに考えた。来週は天皇賞なので馬券は来週リベンジしたい」と笑顔を見せた。
相手のパワーが勝っていた
 一方、敗戦の望月は「中盤までは3年前の阪下選手と同じでしたね。僕は自信しかなかったし、序盤までは向こうに手を出させず良かったが、逃げ切れると思ったところでまとめられた。疲労もあったが、最後は仕方がない。向こうのパワー勝ちです」と阪下を称えた。
 石井一太郎会長も「5ラウンドあたりから望月の消耗が激しかった。スタミナを心配していたが、相手のパワーが上回った」と試合を振り返り、「中盤までは完璧なボクシングをしていた」と望月を労った。
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