谷口将隆と石澤開ががすごい打ち合い!

　日本ミニマム級挑戦者決定戦が21日に後楽園ホールで開催された「DANGAN227」で行われ、前WBOアジアパシフィック同級王者で同級1位の谷口将隆(25=ワタナベ)と日本ユース同級王者で同級2位の石澤開(22=M.T)が来年のチャンピオンカーニバル出場を懸けて初回からスリリングな展開を繰り広げた。

　サウスポー谷口が上下にパンチを散らすが、石澤は右フックを決めてガクッと腰を沈めさせる。ここはチャンスの石澤が攻勢をかけるが、今度は谷口が左カウンターを決めてダウン寸前まで追い込んだ。2回、谷口はサイドに回りながら緩急をつけた攻撃で攻勢。3回、石澤は左ストレートで左目上をカットするが、懸命にパンチを返した。5回、接近戦で細かいパンチの応酬となるが、谷口の有効打が勝りジャッジに攻勢をアピール。しかし、ラウンド終盤に石澤が右のオーバーハンドを決めて起死回生のダウンを奪った。続く回は一歩も引かない打撃戦で会場は大盛り上がりを見せる。7回、谷口はワンツーでグラつかせるとボディを効かせたが、ここでも石澤は不屈の闘志を見せた。最終8回、谷口は距離を取りながら着実にポイントを奪った。3〜4ポイント差をつけた谷口が挑戦権を獲得した。

　再起戦を勝利するとともに、来年のチャンピオンカーニバル出場を決めた谷口は、「初回にパンチをもらってバランスを崩したが距離感がわかった。2〜4ラウンドにペースを掴み、調子に乗ったところでダウンを喫してしまった。ダウンしてからは熱くならずに元の距離に戻すことに徹した」と一長一短の試合を振り返った。
　日本王座に王手をかけた谷口は、「反省点を踏まえてタイトルマッチに臨みたい。田中さん(田中教仁=日本同級王者)待っていてください!」と拳を突き出した。

　一方、7戦目で初黒星を喫した石澤は、「ダウンを奪ったパンチは相手の左ストレートの打ち終わりを狙っていたが、感触はなかった。リズムに乗る前に細かい技術で止められ大振りになってしまった」。「セコンドの指示は的確だったのに実行することができなかった」と唇を噛んだ。