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[ニュース]2019.8.19

船井龍一が引退「やりきった」

 元日本、WBOアジアパシフィック・スーパーフライ級王者の船井龍一(34=ワタナベ)が引退を決めた。船井は今年5月に米国カリフォルニア州ストックトンで初の世界戦としてIBF(国際ボクシング連盟)同級王者ジェルウィン・アンカハス(比)に挑んだが、サウスポー王者の左ストレートでダメージが広がり、レフェリーストップによる7回TKO負け。これが最後の試合となった。
5月の世界戦が最後の試合となった
 05年に19歳でプロデビューした船井は、卓越したフットワークとテクニックを武器に長く日本、東洋太平洋ランクに名を連ねたが、ここ一番で力を発揮できずタイトルは2度失敗。華が開いたのはデビューから12年、高校の同級生でともにボクシング部を立ち上げた親友、日本スーパーフライ級王者の中川健太(レイスポーツ→三迫)への挑戦だった。この試合で中川を7回KOで破り一躍名を挙げた船井は、2度の防衛後、昨年6月には空位のWBOアジアパシフィック王座を獲得し2冠を達成。11月の挑戦者決定戦を経て、今年5月の世界挑戦に繋げた。生涯戦績は39戦31勝(22KO)8敗。
第二の人生に幸あれ
 19日に都内の所属ジムに姿を現した船井は、渡辺均会長に引退を報告。「正直、試合後はしばらく迷いました。でも、高橋さんとずっと一緒にやってきて、世界戦の舞台で結果を出せなかったのは悔しいですが、目標にしてきた世界挑戦が叶いスッキリしました。やり切りました」と笑顔で理由を明かした。続けて「あの舞台はメッチャ気持ち良かった。想い出にするつもりはありませんでしたが、良い想い出になりました。ワタナベジムでやれて良かった」と苦楽をともにした高橋智明トレーナーとジムに感謝。今後は開業を目標に飲食店で修行し、そのかたわら、かつての同門、元日本・東洋太平洋2階級制覇王者の柴田明雄氏が主宰するボクシング&フィットネスジム「SOETE」でトレーナーとしてボクシングの楽しさを伝えていく。

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