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[試合後会見]2019.7.1

全勝王者! 井上浩樹の初防衛戦

 日本スーパーライト級王者の井上浩樹(27=大橋)が1日、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル」のメインイベントで同級8位の池田竜司(24=竹原&畑山)を迎えて初防衛戦に臨んだ。井上がインパクトのある勝利で存在感を示したのか、それともタイトル初挑戦の池田が番狂わせを起こしたのか――。
井上が強さを見せた
 サウスポー井上が丁寧にジャブを突きながら左ストレートをボディ、顔面に決めて上々のスタートを切る。動きが固い池田だったが、2回にワンツーを返し反撃。しかし、井上は冷静に対処するとラウンド終盤に左ストレートでロープダウンを奪った。3回にも左で引き寄せて右フックで2度目のダウンを演出。池田は偶然のバッティングで眉間をカットした。すると5回開始早々、井上は左ストレートを効かせるとコーナーに詰めてフィニッシュに持ち込んだ。
圧勝にも反省を忘れなかった
 初防衛戦で圧巻の内容を見せた井上は、「序盤は足が動き、ジャブも当たり練習通りにできたが当たりすぎて途中からパンチを狙い過ぎてしまった。力まないで打つことを心掛けたら左拳を痛めず思い切り打つことができた。少しは変わったところを見せられたと思う」と静かに微笑んだ。
WBSSを観戦して刺激になった
 会見に同席した大橋秀行会長は、「実力を知っているだけに物足りない部分はあったが、今日は集中して戦っていた。相手は独特のタイミングの右があり怖かったが、キャリアを活かした浩樹らしいボクシングができたと思う」と合格点を与えた。
 「しばらくは防衛させていきたい」と話したが、「他に良い話があれば。岡田博喜(角海老宝石)でも喜んでやります」と今後のプランを口にし、それを横で聞いていた井上は「世界ランキングに入りたいですね」と抱負を語った。
右は手応えがあったが…
 一方、敗れた池田は、「化け物相手に思っていたより右が当たり、それほど距離は遠くないと感じた。このまま後半に行けば何か起こるんじゃないかと思った。決して届かないベルトじゃなかった」と手応えを感じていた。しかし、戦前から最後の試合と口にしてきた池田は、「もう一度、ジムの全精力を注いでこの舞台までたどり着くのは難しい」と引退を示唆し、明言はしないまでも「ジムも自分も万全の準備で臨んだし、やりきった感はある」とスッキリとした顔で会見を終えた。
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