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[試合後会見]2019.5.8

小國以載の世界前哨戦でまさかの展開

 元IBF(国際ボクシング連盟)スーパーバンタム級王者の小國以載(30=角海老宝石)が8日、後楽園ホールで開催された「SLUGFEST.9」のメインイベントに出場。IBF世界バンタム級5位のスックプラサード・ポンピタック(31=タイ)を相手にスーパーバンタム級10回戦を行った。世界前哨戦と銘打たれた一戦で小國はどのような動きを見せたのか――。
小國が中差判定勝ち
 序盤は小國が得意のジャブを飛ばしながら距離を作るのに対し、ポンピタックは体を振りながら単発の左フックで対抗。しかし、冷静な試合運びを見せた小國がジャブ、左ボディで試合をコントロールした。小國は4回にロープに詰められたところで連打を浴び尻もちをついたが、中盤以降は左で立て直し、強打を狙うタイ人を冷静に捌き続けた。8回にもポンピタッグの左フックを浴びヒヤリとさせたが、打ち合いを避けると最終10回もアウトボクシングでポイントを加点。強豪世界ランカーに手を焼いた小國だったが、最大5ポイント差をつけて勝利した。
ダウンちゃうわ
 控室に戻った小國は試合前の真剣な表情とはうって変わり、上機嫌に試合を振り返った。4回に倒された場面を「相手にパンチはあったが、あれはダウンちゃう!」と否定し、「でもあれで盛り上がったんちゃう」といつもの小國節を連発。中盤から右の打撃数が減ったことには、「前回の再起戦よりはだいぶよくなったが、セコンドにスピードがないと言われ打てなくなった」と説明し、ジャブで勝ちに徹した勝利に安堵の表情を見せた。
前回より足がよく動いた
 再び世界を目指す上で課題も見えたが、鈴木眞吾会長は「これでランキングも上がると思うので、どこの団体がベストか見極めていきたい」と話し、今月末にマカオで行われるIBF総会に小國を同行させると明かした。
良い経験になった
 一方、ダウンを奪い健闘を見せたポンピタックは、「ダウンを奪った4ラウンド以降はすべてポイントを取っていると思った。ダメージもスタミナも切れていない。元世界王者を相手に自信になった」と語り、「悔しい気持ちはあるが、負けることもある。これもボクシングだ。小國にはおめでとうと言いたい。これから世界チャンピオンに返り咲いてほしい」と潔さを見せ拳友にエールを送った。
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