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[試合後会見]2018.12.24

東洋太平洋バンタム級王座決定戦は壮絶な結末

    東洋太平洋バンタム3位の栗原慶太(一力)と同級6位のストロング小林佑樹(六島)が24日、大阪市内の住吉区民センターで開催された「You will be the Champion 9」のメインイベントで空位の東洋太平洋バンタム級王座をかけ激突した。クリスマスイブ決戦となったこの試合は、開始からジャブを差し合い緊張感のある立ち上がりを見せた。
 
壮絶な打ち合いを制した栗原
    試合は壮絶な打ち合いとなり栗原が競り勝った。開始からジャブを差し合った両者。1ラウンド中盤、栗原の左フックからの右が決まり小林がダウン。立ち上がった小林は2ラウンドにも右をもらい2度目のダウンを喫した。ここから立ち直りを見せた小林はガードを固め距離を潰して左右のボディで対抗。4ラウンド終了時点では(38-36)で栗原がジャッジ3者の支持を集めた。続く5ラウンド、終了のゴングと同時に栗原の右が小林を捉え、小林がダウン、ここは立ち上がった小林、ゴングに救われた。中盤、ダウンをものともしない小林は驚異的な粘りを見せ栗原がロープを背にする場面が増えた。8ラウンド終了時点ではジャッジ3者ともに(75-74)と依然栗原がリードしたが小林の追い上げも評価された。逆転を信じて手数を出した小林に、劣勢を強いられた栗原だが、時折強烈な左フックを当て意地を見せる。試合は最終ラウンド、ヒートアップする会場の声援に押された両者は激しい打ち合いを演じ、終了10秒前に栗原の右で小林が痛恨のダウン。立ち上がった小林だがこのまま終了のゴングとなった。判定はジャッジ3者ともに(113-111)と栗原を支持し、アウェイの地で見事に初のタイトル獲得に成功した。
もっと練習しますと栗原
    試合後、栗原は「小林選手は気持ちが強かったですね。自分の技術力不足でした。左フックが当たっていたのでそこから組み立てていたんですが、レパートリーが少なすぎますね。このままでは次の試合で負けてしまうと思うので練習頑張ります」と初戴冠にも反省の言葉が口をついた。「今日は12ラウンド経験できたことと、勝てたっていうことだけが良かった点ですね。もっと練習します」と先を見据え最後は笑顔を見せた。
 
一力ジム小林一会長
  小林一会長は「実は試合の1ヶ月前に肋骨を痛めていてスパーリングもろくにできずに一発勝負で試合に臨んだ。その割には良い試合をしたし、勝てたことは良かったね」と愛弟子の勝利に安堵の表情を見せた。「課題はいつも一緒だけどガードだね。そこをまた練習していきます。初防衛戦は今は3月を考えていますが、まだ何も決まっていない」と語った。
悔しいですと小林
   あと一歩のところでタイトルを逃した小林は「右のオーバーハンドが当たっていたのに悔しいですね」と言葉を絞り出した。「走り込みでスタミナは問題なかったけど、ガードがダメでしたね。自分のディフェンス力のないところが出てしまいました。悔しいです」と唇をかんだ。
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