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[試合後談話]2018.11.22

強打者対決は序盤に決着!

 前日本ウェルター級王者で現在は同級3位の有川稔男(33=川島)が22日、後楽園ホールで開催された「アンタッチャブルファイト.28」のメインイベント、ウェルター級8回戦に出場。日本ユース同級王者のクドゥラ金子(20=本多)と拳を交えた。強烈なパンチ力を武器に勝ち上がってきた両者の対戦にファンは固唾を呑んで見守った。
金子がKO勝ちした
 試合は初回から大きく動いた。有川のジャブをかわした金子は、右ショートでガクッと腰を沈めさせると連打から左フックを振り抜きダウンを演出。波乱を予感をさせた。2回、ダウンを挽回したい有川は積極的な攻撃を仕掛けるが、金子の巧みなディフェンスにパンチは空を切った。3回、激しい打ち合いの中、金子がコンパクトなショート連打でダメージを与えていくと、最後は右フックで2度目のダウンを奪いストップを呼び込んだ。
相手のパンチはよく見えた
 元王者を豪快に倒した金子は、「相手はパンチがあるからプレッシャーをかけられても下がらないことを心掛けた」。「パンチに強弱をつけてガードが空いたところに強いパンチを入れようと思った。練習通りに上手く戦うことができた」と満面の笑みを浮かべた。
左:本田正孝会長 右:金子実トレーナー
 金子は13歳でアフガニスタンから来日。金子実トレーナーの紹介で「お金を稼ぎたいから」という理由で15歳でジムに入門した。来年には日本王座に挑戦したいと語った金子は、「マニー・パッキャオ(フィリピン)のやっていることに憧れている。世界チャンピオンになってアフガニスタンに学校を建てたい」と大きな夢に目を輝かせた。
 本多ジム本多正孝会長は、「初回にダウンを奪ったが、反撃してくるのでパンチをもらわないようにさせた。今日は満点の出来です」と会心の勝利に目を細めた。次戦は来年5月26日(日)に千葉県で行うことを明かした。
評判通りに良い選手だった
 一方、手痛い連敗を喫した有川は、「再起までの7ヶ月間は希望と失望の間を行き来していたが、最後の方で希望が見えてきていた。調子も上向いていたし、リング上の動きが悪かったとも思えないが、相手の左フックと右ストレートが見えていなかった」と淡々とし試合を振り返った。
 会見に同席した川島郭志会長は、「前半を我慢して中盤から後半にかけて勝負したかった。前回より調子が良かっただけに残念だが、リスクのある相手にこの結果はしょうがない」と金子の強さを認めた。

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