田中恒成の次戦は来春に予定

　世界3階級制覇王者で現在WBO世界フライ級チャンピオンの田中恒成(畑中)が8日、名古屋市内のジムで練習を再開した。田中は9月24日(月・祝)、テパオーシャンアリーナでWBO世界フライ級チャンピオンの木村翔(青木)との激闘を制し、判定勝利で世界最速タイ記録となる12戦目での3階級制覇を達成した。また、10月29日からパナマで開催されたWBO年次総会に出席した田中は、年間最高試合の賞を受けた喜びを語った。
 

　会見の冒頭、畑中清詞会長は「実は私はパナマの総会に行く直前に行けなくなったので、悲しんでます。恒成には手紙を渡してパナマでやっておくことを教えておきました」と総会出席がかなわなかったことを明かした。「向こうではWBOのパコ会長によくしてもらったようでありがたいなと思っています。パコ会長には木村戦の前に、パナマに行ってベルトをもらいたいと伝えていたので、そのことが叶ってよかったです」とパコ会長との約束を語った。
 

　続いて、田中はWBO年間最高試合賞受賞について「日本でやった日本人同士の試合を評価してもらったことがうれしかったです」と笑顔を見せ、「現チャンピオンとか歴代のチャンピオンがたくさん来ていて盛大な感じでした」と総会の感想を語った。来年の春に予定している初防衛戦に向けて動き出した田中は「ここからまたどんどんあげていきたいですね。来年は防衛を重ねて、どこかのタイミングで統一戦ができたら良いですね」と来年の抱負を語った。

　次戦は元WBA世界ライトフライ級チャンピオンの田口良一(ワタナベ)との対戦が噂され、畑中会長も「正直に言ってワタナベジムの会長とは話をしています。まだ何も話せることはありませんけどね」と次戦のビックマッチを示唆した。
　田中は田口戦について「自信はあります。勝つだけではなく、倒しにいきます」と拳を握った。パナマの総会でも「パコ会長には希望を伝えています」と明かし、「会長からは前向きに検討するからと言ってもらっています」と語った。

　会見後、練習に向かった田中は入念なウォーミングアップを済ませると、シャドー、ミット打ち、バック打ちと1時間しっかり汗を流しジムを後にした。