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[帰国会見]2018.10.24

井上尚弥、ハラハラする試合になる!

 WBA(世界ボクシング協会)バンタム級王者の井上尚弥(25=大橋)が24日、米国・フロリダ州オーランドで行われたWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)バンタム級準々決勝、IBF(国際ボクシング連盟)王者エマニュエル・ロドリゲス(プエルトリコ)対同級3位ジェイソン・モロニ―(豪)の視察から帰国した。
試合後にロドリゲスを祝福
 試合は、優勝候補の一角とされていたロドリゲスがアグレッシブに攻めるモロニ―に苦戦。ボディを攻め立てられると得意のボディワークにも陰りを見せた。フルラウンドまでもつれこんだ結果、辛くも判定2‐1で勝利し、試合後はリングに上がった井上から祝福の言葉を受けたが、海外メディアは今月7日の準々決勝で、元WBAスーパー王者ファン・カルロス・パヤノ(ドニミカ共和国)を秒殺KOで仕留めたモンスターの相手として役不足との批評が目立った。
間近で見たことは収穫だった
 しかし、試合後に拳を痛めていたとの情報が入り、井上陣営も納得。成田空港到着ロビーで取材に応じた井上は、来春アメリカで開催予定の準決勝で対戦するロドリゲスについて、怪我を踏まえた上で「スピードもあるし、(自分と)歳も変わらないのでキレを感じた。前半の怖さは映像よりも感じるものがあった」と評価した。
 井上に同行した大橋秀行会長も「ロドリゲスの強さも弱さも見れた試合。右のカウンターと技術力に優れ、怖さも上手さもある良い選手」と警戒し、「(井上とは)同じような距離感なので、最高の技術戦になる」と期待した。
初のプエルトリカンが楽しみ
 また、井上は「プエルトリコ独特の左の使い方、アッパー、フックは自分が体験したことのない角度とタイミングを持っている。そこは楽しみで仕方がない。噛み合うと思うし、ハラハラする試合ができる」と対戦を待ち望んだ。
 リングの上では「イノウエ」コールで歓迎され、敵情視察としては満足のいくものだったようだ。最後に井上は「日本と同じパフォーマンスが発揮できるようメンタルも上げていきたい。スカッと良い試合ができるように仕上げる」と意気込み、帰路についた。
残り一枠をバーネットとドネアが争う
 WBSSバンタム級トーナメントは、WBA王者の井上、WBO王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)、IBF王者ロドリゲスが準決勝進出を決め、残り一枠を11月3日に英国グラスゴーでWBAスーパー王者ライアン・バーネット(英)と世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(比)が争い、勝者はテテと対戦する。

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