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[試合後会見]2018.9.14

藤岡奈穂子が暫定王者と激突!

 WBA(世界ボクシング協会)女子フライ級王者の藤岡奈穂子(T&H)が14日に後楽園ホールで開催された「A-signBee.16&大和魂」のメインイベントで、暫定王者イルマ・サンチェス(メキシコ)と王座統一戦に臨んだ。昨年12月に男女通じて日本人ボクサー初の世界5階級制覇を達成した藤岡は、メキシコの刺客を相手に初回から鋭く踏み込み右ストレートを決めた。
暫定王者を寄せつけず圧勝
 サンチェスのパンチの軌道を読み切った藤岡は、ステップワークとパーリングでかわし右ストレート、左フックでダメージを与える。序盤から倒しにかかった藤岡だが、サンチェスも打たれ強さを発揮すると被弾しながら前に出た。中盤、ボディ攻撃に切り替えた藤岡は攻勢をかけるが、サンチェスは驚異の粘り。それでも藤岡は終盤もペースを変えず、アッパーを織り交ぜるなど多彩な攻撃で会場を盛り上げた。倒すことはできなかった藤岡だが、3者ともフルマークの判定勝ちで王座統一とともにV1を達成した。
会場を盛り上げることができて良かった
 会見前にサンチェスの控室を訪れた藤岡は、前日計量でメキシコの民族衣装「ウイピル」をもらったお返しに伊勢神宮の扇子をプレゼントした。その後、報道陣の取材に応じた藤岡は「最初からKOを狙ったが、相手は打たれ強かった。でもパンチの精度は上がったと思う。43歳でもできることを見せられた」と声を弾ませた。
進化した姿を見せた藤岡
 完勝した藤岡だが 「相手のパンチが見えていた分、狙い過ぎてしまった。パンチに強弱をつけたかった」と課題を挙げるのも忘れなかった。今後は海外でのビックマッチを目指していくと語った藤岡は、「若い選手たちの手本になるボクシングを見せたいし、それがモチベーションになる」と、今後も日本女子ボクシング界を牽引すると決意した。
竹原会長も絶賛した
 会見に同席した竹原&畑山ボクサ・フィットネスジム竹原慎二会長は、「いつもは雑なところもあるが、きれいなボクシングを見せた。これからも女子ボクシングを盛り上げてもらいたい。女性は何歳になっても強いんです」と笑顔を見せた。
内容は悪くなかった
 一方、暫定王者の意地を見せ、最後まで戦い切ったサンチェスは「藤岡のような素晴らしいチャンピオンと試合ができて満足している。パンチは強いが特別だとは感じなかった。ただ、どんな戦いにも対応できる素晴らしい選手」と世界5階級制覇のレジェンドの実力を認めた。最後に「(藤岡は)女子ボクシングが盛んなメキシコで試合をしたらスターになる」と称えた。

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