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[ニュース]2011.4.30

鉄パイプで殴られたみたい

 いまやフィリピンのみならず世界的なスーパースターに成長したマニー・パッキャオだが、この6階級制覇者は13年前、東洋太平洋王者時代に後楽園ホールのリングに上がった経験を持っている。
 当時、23戦22勝(13KO)1敗の19歳が対戦した相手は、日本フライ級2位にランクされていた寺尾新(八王子中屋)。
 WBA5位、WBC7位に名を連ねていたパッキャオは1回2分59秒でTKO勝ちを収めている。立て続けに3度のダウンを奪う圧勝だった。
 13年を経たいま、もう一方の主役、寺尾氏がパッキャオについて語る。
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PART 1

■試合が組まれた経緯から教えてください。
寺尾 当時、僕はB級トーナメントで優勝したあと日本ランカーに勝って、さらに後に世界挑戦する柳光和博(ワタナベ)選手ともダウンを奪って引き分けるなど乗っていた時期だったんです。で、常々「強い選手と戦いたい」と会長に頼んでいました。そんなときにパッキャオとの対戦話が来たわけです。もちろん「喜んでやらせてもらいます」と返事しました。
■事前にチェックしたときのパッキャオの印象は?
寺尾 線が細いけれどパンチ力はあるという印象でした。僕が見た試合はタイのチョークチャイ戦(パッキャオが5回KO勝ちで東洋太平洋タイトルを獲得)だったんです。以前にタイに行った際にチョークチャイと同じジムで練習したことがあったので、自分で勝手にリベンジの気持ちが湧き起こったのを覚えています。
初めて会ったのは試合前日の計量場でしたが、こう言っては失礼なんですがインチキなマジシャンみたいな印象で、全然覇気が感じられなかったんです。減量が厳しかったのかもしれないですね。
■作戦は?
寺尾 パッキャオはサウスポーでパンチが強いと聞いていたので、足をつかって打ち合わず、的を絞らせない作戦でした。僕はスタミナにも自信があったので、終盤になって相手が疲れたところで勝負するつもりでした。自信ですか? もちろん勝つ自信はありました。
相手は世界ランカーでもあったので、もし僕が負けるとしても僅差かなと。
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■ところが…ですね。
寺尾 そうです(笑)。でも、オープニング・ヒットは僕の右だったはずです。そしたらパッキャオはまったく問題外とでもいうようにグローブで顔をぬぐったんですよ(笑)。そのうちにありえない距離から左ストレートが飛んできた。“安全地帯”にいたはずだったんですが、グーンと伸びてきて、それを食ってのけぞってしまいました。
そのあと頭頂部に左をくらいました。このときの衝撃は半端じゃなかった! よく「鉄パイプで殴られたような感じ」というけれど、まさにそれです。実際に鉄パイプで殴られたことはないけれど、あんな衝撃は初めてでした。僕は高校時代にボクシングを始めて、後にはシュート・ボクシングやプロレスなど、いろんな格闘技をやりましたが、後にも先にもあんなパンチは受けたことがありません。で、最初のダウン。意識はあったけれど、効いていました。
その後でコーナーに詰められているんですが、後で映像を見たら僕は足を上げて守ろうとしているんですよ。これって人間の本能的な守りなんだと思います。パンチを急所にもらったわけではないけれど、とにかく右も左もパンチが固くて強いんですよ。肉体的なダメージだけではなくて、完全に心も折られました。
いまだから言えることですが、3度目のダウンで試合が終わって正直言ってホッとしました。

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