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11日、後楽園ホールで行われた日本と東洋王座を懸けた、王者・井上庸(ヤマグチ土浦)と指名挑戦者・渡部あきのり(協栄)とのウェルタータイトルマッチ12回戦は、渡部が1ラウンドに"土浦のタイソン"から2度のダウンを奪う猛攻で幕を開けた。
Sフライ級王者・佐藤の姿も
ゴングと同時に、激しく打ち合いに出た渡部に付き合わされる形となった井上。初防衛戦の緊張を衝かれたのか、なす術がないまま、続く2ラウンドにも角度のいい右フックをもらい、3度のダウンを喫しノックアウト。
渡部は4分22秒の間に、計5度も井上をキャンパスに沈め、自身初となる王座を日本と東洋同時に手中に収めた。
渡部は4分22秒の間に、計5度も井上をキャンパスに沈め、自身初となる王座を日本と東洋同時に手中に収めた。
試合後の井上
鬼門の初防衛戦で敗れた井上は、試合後「訳が判らなくなり、あわててしまった。しっかり練習をして、またチャンスを掴みます」とコメントを残した。
2冠獲得
一方、今年でデビュー8年目を迎え、念願の初タイトルを獲得した渡部は喜びの会見を行った。
「やっとベルトが巻けた。これで少しは安心できる」と、まずは安堵の表情。「今日はリラックスして、距離を意識するのがテーマだった」と明かし、「良いときも悪いときも経験し、それが自分のキャリアになった。まだまだですが、心技体の調和がとれるようになったと感じる」と語り、課題だったメンタル面の弱さも克服しつつあるとした。
「やっとベルトが巻けた。これで少しは安心できる」と、まずは安堵の表情。「今日はリラックスして、距離を意識するのがテーマだった」と明かし、「良いときも悪いときも経験し、それが自分のキャリアになった。まだまだですが、心技体の調和がとれるようになったと感じる」と語り、課題だったメンタル面の弱さも克服しつつあるとした。
金平会長にも笑顔
金平会長も「今日は落ち着いて、相手のパンチが見えていたから成長したのかな。元々、ポテンシャルの高い選手。これで世界も見えてくるでしょう。渡部が入門した時に、必ず王者にすると約束したことがようやく果たせた」と喜び、渡部も「これまでの目標ももちろん世界ですが、(王座を獲得したので)やっと言葉にして恥ずかしくならなくなった」と笑った。
続いて、KOにこだわりはあるのか?の問いに渡部は「プロである以上、これからもKOを狙います。負けるかもしれないが、グローブを置くまではファンが見て損のないボクシングをする」と、力強く答えた。
続いて、KOにこだわりはあるのか?の問いに渡部は「プロである以上、これからもKOを狙います。負けるかもしれないが、グローブを置くまではファンが見て損のないボクシングをする」と、力強く答えた。
先輩・内山と
この日は、花咲徳栄高等学校ボクシング部の先輩で世界王者の内山高志(ワタナベ)も応援に駆けつけ、試合後の渡部を祝福していた。渡部は内山について「ボクサーとしても、人としても尊敬できる。アドバイスもよくもらうが、俺は(倒し倒されてのボクシングに)プライドを持って、自身の道を行きます」と、これからも信念を貫くことを誓っていた。
最後に渡部は「生まれ故郷の福島県双葉町(避難地区)から、原発の影響で祖父母が実家の埼玉に避難しに来ている。辛い思いをしているだろうから、良い報告が出来て嬉しい」と語り、笑顔を見せた。
最後に渡部は「生まれ故郷の福島県双葉町(避難地区)から、原発の影響で祖父母が実家の埼玉に避難しに来ている。辛い思いをしているだろうから、良い報告が出来て嬉しい」と語り、笑顔を見せた。