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[発表会見]2018.1.5

岩佐亮佑「山中さんに負けてから辛かった」

 昨年9月に小國以載(角海老宝石)からIBF(国際ボクシング連盟)スーパーバンタム級王座を奪取した岩佐亮佑(28=セレス)が、3月1日(木)に両国国技館で開催される「ワールドプレミアムボクシング27 The Real」で13位のエルネスト・サウロン(比)を迎え初防衛に臨むことが決まった。5日に都内のホテルで会見が開かれ、ダブル世界として競演する前WBC(世界ボクシング評議会)バンタム級チャンピオン山中慎介(35=帝拳)と並んで座った岩佐は、11年3月の日本王座挑戦で山中に敗れた記憶が蘇り、「あの試合で負けてからが本当に辛かった」と口にした。そんな岩佐が気にする数字が「6」、その真相とはー。
隣には山中が座った
 しかし、山中戦で苦しんだからこそ今、手元に世界ベルトがあるとも振り返り、「僕が世界を獲った時に山中さんは喜んでくれた。僕も山中さんが世界チャンピオンになった時は嬉しいと思った。対戦したからこそ分かり合えるものがある」と山中とは刺激し合える仲だと話した。
数字の6にこわだり?
 挑戦者の印象を問われた岩佐は、「フィリピン人独特の長く、ゆっくり伸びてくるリズムを持っている。隙もあるが、振ってくるので不用意に立つと危ない。似たような選手とは微妙な判定勝ちで終わっているので、得意ではない」と苦笑い。それでも新年の願掛けで「チャンピオンで始まってチャンピオンで終わる年にする」と誓いを立てた岩佐は、鬼門の初防衛戦をクリアし、王者としてV6をひとつの区切りにしていると明かした。アマチュア戦績66戦60勝6敗、第66代日本バンタム級王者、15年の世界初挑戦は6ラウンドTKO負けを喫し、昨年の世界挑戦は6ラウンドTKO勝ちでタイトルを奪取。「6」に奇妙な縁を感じる岩佐は、6度まではしっかり防衛し、7度目で統一戦のような大きな試合をしたいと数年先に目を向けた。
初防衛のプレッシャーはある
 また、尊敬する元世界3階級制覇王者の長谷川穂積氏と会食した時に、「上手い岩佐より、強い岩佐を見せてくれ」と言われたそうで、このこともあって岩佐はこれまで避けていたフィジカルトレーニングに着手。先月に行った奄美大島のキャンプでも徹底的に下半身をいじめ、パンチの安定感に結びついているそうだ。すでに実戦練習にも取り組んでおり、年末には日本バンタム級王者の赤穂亮(横浜光)とスパ―リングも行い、これから2ヵ月間で更なる進化を目指す。
かつてのライバルと勝利を目指す
 岩佐と言えば、世界奪取のご褒美に後援者からもらった3000万円相当のフェラーリが話題になったが、車好きの岩佐といえどもまだ乗りこなせていないらしい。福島に遠出した時に高速道路で走らせたが、「シートの位置が決まらず怖かった。フェラーリは日本人向きじゃないと乗ってみて分かった。あれは家に置いておいて眺めるもの」と苦笑いするばかりだった。いつかはファイトマネーで家を持つのが夢だ。岩佐のボクシング人生はここからが本当のスタートとなる。

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