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WBO(世界ボクシング機構)スーパーウェルター級王者ミゲール・コット(37=プエルトリコ)対挑戦者同級7位サダム・アリ(29=米)のタイトルマッチ12回戦は2日(日本時間3日)、米国ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン(MSG)で行われた。コットにとって今年8月の決定戦で亀海喜寛(35=帝拳)に勝って獲得した王座の初防衛戦であると同時に、「ラスト・ファイト」と公言して臨んだ試合でもあった。
判定負けを喫したコット
〇サダム・アリ(米)
12回判定(3—0)
×ミゲール・コット(プエルトリコ)
2〜4ポイント差がついた
1万2000人超の観衆が見守るなかコットが距離を潰そうとして前進、これをアリが迎え撃つ展開でスタート。2回、ちょっとした山が訪れた。先に右を当てたのはアリだったが、逆にコットの右でダウンを喫したのだ。しかし、レフェリーの裁定はスリップだった。これで警戒心が大きくなったのか、アリは距離をおいて戦うことに集中したようにも映った。6回、コットの右でアリがダメージを受けるが、ここは踏ん張った。続く7回にはコットが得意の左ボディブローなどで挑戦者を脅かす。以後、劣勢を悟ったのかアリが積極的に手を出し始める。10回と11回にはアリが攻勢をかけて王者を守勢に追いやるシーンも見られた。
アリが新チャンピオンに
競った内容の試合だったが、ジャッジ三者の採点は115対113(二者)、116対112でいずれもアリを支持。コットは引退試合で勝利で飾ることができなかった。10対1のオッズをひっくり返す殊勲をあげたアリは27戦26勝(14KO)1敗。「7回に上腕二頭筋に異常が起こったが、負けたことの言い訳はしたくない。サダム・アリが勝った。これが私の最後の試合になる」と話したコットは47戦41勝(33KO)6敗。