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IBF(国際ボクシング連盟)ライトヘビー級王座決定戦、2位アルツール・ベテルビエフ(32=露/カナダ)対3位エンリコ・コーリング(27=独)の12回戦は11日(日本時間12日)、米国カリフォルニア州フレズノで行われた。2度の五輪出場など輝かしいアマチュア実績を持つベテルビエフは、アンドレ・ウォード(米)の引退で空位になった王座を受け継ぐことができたのか。
〇アルツール・ベテルビエフ(露/カナダ)
12回2分33秒KO
×エンリコ・コーリング(独)
41対1のオッズが出ていたように力量差は明白だったが、ベテルビエフはなかなかコーリングのガードを崩せない。手数や有効打、攻勢などほとんどの面で勝るベテルビエフが毎回のようにポイントを重ねていったが、このままいけばプロ初の判定勝負も考えられる状況だった。迎えた最終回、ベテルビエフは相手をロープに詰めて上下に連打。最後は左アッパーを突き上げてダウンを奪った。再開後、今度は相手のガードの外側から右フックをヒット。コーリングが2度目のダウンを喫するとレフェリーがカウントを数えることなく試合をストップした。試合終了まで27秒だった。アマチュア時代にセルゲイ・コバレフ(露/米=元3団体統一世界ライトヘビー級王者)に2度勝ったほか08年北京五輪、12年ロンドン五輪に出場、09年の世界選手権では優勝しているベテルビエフは、13年6月のプロ転向から12戦全KO勝ち。勝機はなかったものの12回まで粘ったコーリングは25戦23勝(6KO)2敗。
メインではホセ・カルロス・ラミレス(米)対マイク・リード(米)のWBC米大陸スーパーライト級タイトルマッチが行われ、ラミレスが2回1分43秒KO勝ちを収めた。サウスポーのリードに対しラミレスは2回、ワンツーからの左フックを決めてダメージを与え、上下に連打を浴びせてダウンを奪った。再開後、再びボディを攻め、さらに顔面にも左右をまとめてレフェリー・ストップを呼び込んだ。WBC(世界ボクシング評議会)3位、WBO(世界ボクシング機構)5位に名を連ねる12年ロンドン五輪戦士のラミレスは21戦全勝(16KO)。WBO10位にランクされるリードは24戦目で初の黒星(23勝12KO1敗)となった。
この日の前座にはWBCスーパーライト級1位のアミール・イマム(米)が出場、ジョニー・ガルシア(米)に4回終了TKO勝ちを収めた。4回にダウンを奪って相手を棄権に追い込んだイマムは22戦21勝(18KO)1敗、ガルシアは26戦19勝(11KO)6敗1分。また、WBOスーパーライト級6位にランクされるアレックス・サウセド(メキシコ/米)はグスタボ・ビットリ(亜)に3回KO勝ちを収めた。サウセドは26戦全勝(16KO)、サウスポーのビットリは24戦20勝(11KO)3敗1分。