WBO世界ヘビー級戦

〇ジョセフ・パーカー(ニュージーランド/米)
　12回判定(2対0)
×ヒューイ・フューリー(英)

　5対4のオッズが示していたように実力は拮抗していると思われただけに、緊迫感のある競った試合が期待された。しかし、最重量級ながら迫力を欠く凡戦に終わった。挑戦者のフューリーは無駄に動きながら遠い距離から左ジャブを飛ばし、アウトボクシングを狙う。対するパーカーはじわじわと圧力をかけながら右ストレートを中心とした自慢の強打を叩きつけようとしたが、こちらも不発が続く。4回にバッティングでフューリーが顔面を小さくカットするアクシデントはあったが、噛み合わせの甘い淡々としたラウンドが続いていった。攻撃姿勢をみせるもののパンチが当たらないパーカー、俺に近寄るなとばかりに足をつかいながらロングレンジから射程の合わないジャブを飛ばすフューリー。最後までヘビー級らしい迫力あるシーンは見られなかった。採点は118対110で二者がパーカーの攻勢を評価。もうひとりは114対114のイーブンだった。初防衛戦に続いて凡戦で王座を守ったパーカーは24戦全勝(18KO)。口は達者だが行動が伴わなかったフューリーは21戦20勝(10KO)。