ウシク「統一への第一歩」

　WBO(世界ボクシング機構)クルーザー級王者オレクサンデル・ウシク(30=ウクライナ)は9日(日本時間10日)、ドイツのベルリンで2代前の王者マルコ・フック(32=セルビア/独)の挑戦を受ける。この試合は賞金総額5000万ドル(約55億円)の「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)」の初戦でもあり、4団体の王者すべてが参戦しているだけに優勝者は王座統一を果たすことになる。

　試合を3日後に控えた6日、両者は会見に臨んだ。かつてWBO王座を13度防衛した実績を持つフックは「ウシクを自分のホームに迎えるので、この人生最大の戦いに万全の準備をして臨む。これまで私は多くの試練を潜り抜けてきた。はたしてウシクはどうだろうか」と2歳若い王者を軽く挑発。これに対し12年ロンドン五輪覇者は、同じ1月17日が誕生日のモハメド・アリの名前を出し「彼はボクシング界最大のモデルであり、そのアリのトロフィーを手にできることを感謝したい。ベストになるためにはベストに勝たないといけない。フックはベストのうちのひとりだと思う。私は王座を統一できるからトーナメントに参加したんだ」と意気込みを口にした。3度目の防衛を狙うサウスポーのウシクは12戦全勝(10KO)、2年ぶりの返り咲きを狙うフックは45戦40勝(27KO)4敗1分。オッズは16対1の大差でウシク有利と出ている。