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[試合後会見]2017.8.5

赤穂亮にドネアが喝!

 3度目の世界挑戦を目指す日本バンタム級王者の赤穂亮(31=横浜光)が5日、後楽園ホールで開催された「ダイナミックグローブ」のメインイベントで同級1位の齊藤裕太(29=花形)を迎えて初防戦に臨んだ。新たなスタイルで圧勝すると宣言した赤穂が指名挑戦者にどのような戦いを見せたのか? リングサイドには赤穂と親交が深い世界5階級制覇王者のノニト・ドネア(米/比)が試合を見守った。
ドネアが勝利を祝った
 ジャブの差し合いからスタートした試合は2回、赤穂が左ボディを決めるが齊藤は負けじと右ストレートを好打。3回、齊藤は右カウンターを決めて腰を沈めると連打で攻勢を仕掛けた。ペースを取られた赤穂は続く回に左フックで棒立ちにさせると右フックを決めて王者の意地を見せた。5回、赤穂は右アッパーを突き上げ猛攻したが、ローブローの減点1が課せられた。その後、齊藤の左フックを浴びて押しつぶされるようにダウン。前半終了時の公開採点は48-45×2、47-46×1で挑戦者がリード。しかしこのラウンドに齊藤はヒッティングで左目上をカットした。6回以降、赤穂はジャブを中心とした攻撃に切り替えポイントをピックアップ。8回、赤穂は右から左ボディを叩き込み相手の動きを止めて完全に立て直した。すると9回、赤穂は強烈な右フックから左右のフックでレフェリーストップを呼び込んだ。
 
 控室に戻ってきた赤穂を待っていたドネアは「少しの調整でもっとパワーが出る打ち方ができる。絶対に上にいけるから一緒に頑張ろう」と勝利を祝福しアドバイスを送った。
後輩に強い姿を見せていきたい
 抜群の勝負強さを発揮し逆転に成功した赤穂は「相手は思っていたよりタフで、ワンテンポ遅れて出てくるジャブが避けにくかった。6〜7ラウンドで心が折れそうになったが、セコンドが鼓舞してくれたおかげで立ち直れた。横浜光ジムの看板を背負っている以上、負けるわけにはいかなかった。今日はセコンドに助けられた」と激戦を繰り広げた斎藤の力を認めるとともに、チームに感謝の気持ちを言葉にした。
 タイトル初防衛に成功した赤穂は「(今後は)海外で試合をしたい。日本(タイトル)はもういいでしょう」とベルト返上を示唆した。
思いのほか冷静にできたが…
 前半のリードを守り切れず惜敗した齊藤は「相手は一発が早くて強かった。ストップは納得ができないが、あれだけパンチをもらっていたら仕方がない。僕が弱くて向こうが強かったです」。「憧れていた選手にあれだけ戦えたのは収穫。ただ、勝ちたかったです」と肩を落とした。
鈴木悠介(三迫)
 この試合を観戦した日本同級3位の鈴木悠介(28=三迫)は「想像していたより拮抗した試合だった。試合を決めたのはパンチ力の差。赤穂選手はここだという時の攻めどころが良かった。ただ、しんどい試合だったと思う」とコメント。 10月22日の最強挑戦者決定戦に出場する鈴木は「次の試合は必ず勝って指名挑戦者としてタイトルに挑みたい」と語った。
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