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[試合後会見]2017.7.1

一歩も引かない打撃戦にホールは大興奮

 正規王者の有川稔男(川島)の怪我により設けられた日本ウェルター級暫定王座決定戦が30日、後楽園ホールで開催された「角海老ボクシング」のメインイベント、日本同級1位の坂本大輔(35=角海老宝石)と2位の川崎真琴(33=RK蒲田)の間で行われた。初回、坂本がプレスをかけて攻め立てるのに対し、川崎は打ち終わりにパンチを合わせた。
 会場には、八重樫東(大橋)や九州のタイソンこと、この階級の新鋭、別府優樹(久留米櫛間)の姿もー。
勝利が決まりガッツポーズ
 2回、川崎の左フックで右目尻をカットした坂本だったが、ボディに左右フックを叩き込んで体力を削った。4回、川崎の左フックがヒットしたが気力が充実している坂本は手数で押し込んだ。前半終了時の公開採点は2者が49-46で坂本、1者が48-47で川崎と割れた。後半は両応援団が大声援を送る中、意地と意地がぶつかり合う壮絶な打ち合いを見せたが、パワーで勝る坂本が粘る川崎を突き放した。ジャッジは97-94×1、97-93×2で坂本を支持した。
会長やトレーナーのおかげで勝てた
 苦節10年目で初のタイトルを手にした坂本は「大好きなボクシングが続けられるのがうれしい。長くやっていると良いことがありますね」と満面の笑みを浮かべた。相手の印象を「タフで良い選手だった。相手がカウンターを狙ってきているのがわかった。ジャブでは負けないと思い戦った」と語った坂本。試合後に生後6ヶ月の丈輔君をリング上で抱きかかえた坂本は「家族ができて頑張れるようになった。ここまでいろいろあったがベルトを獲れて本当に良かった」と声を弾ませた。
雑になってしまった
 最後まで勝利への執念を見せるも悔しい結果となった川崎は「ジャブが当たらなくて焦ってしまい自滅してしまった。坂本選手は映像ではわからない、いやらしさがあった。見栄えが悪かったので仕方がないです」と唇を噛んだ。
八重樫東(大橋)
 この試合をリングサイドで観戦した拓殖大学時代の1年後輩で前IBF世界ライトフライ級王者の八重樫東(34=大橋)は「めちゃめちゃうれしいです。人の勝ちでこんなにうれしいことはない。20年間ボクシングをやってきて初の日本一。諦めない人間のすごさを見せてもらいました」と先輩の勝利に喜びを爆発させた。
別府優樹(久留米櫛間)
 同じくこの試合を観戦した14試合連続KO勝利の記録を持つ日本同級5位の別府優樹(26=久留米櫛間)は「坂本選手がボディを攻めて川崎選手がそれに合わせる展開でスリリングだったが、坂本選手の方がロープを背負わせていた。会場が盛り上がっていて自分もここでタイトル戦がやりたいと思いました」と感想を口にした。

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