女子トリプル世界戦発表

　"WBC CARES"と銘打たれた女子世界トリプルタイトルマッチが来月12日、後楽園ホールで開催されることが発表された。
　14日、都内で開かれた発表会見では、出場するWBC女子ライトフライ級王者・富樫直美(ワタナベ)とWBC女子アトム級王者・小関桃(青木)の両世界女王が、王座防衛に向け意気込みを語った。

　まず"WBC CARES"について、富樫が主旨を説明。「メキシコに行った時、ボクサーが老人施設や孤児院を訪問し、多くの人達と触れ合っているのを見て感動しました。今後どうなるかは分かりませんが、同じことが日本でも出来たら素晴らしい。少しでも形にしたいと思います」と語り、メキシコでの体験が大きな原動力となっているとした。また、6度目の防衛戦について「久し振りに東京で戦う。ホールで応援してくれる人達の前で試合出来て光栄。トリプルをやれることに感謝している。プレッシャーもあるが、当日は最高の試合をしたい」と熱く語った。

　同じく6度目の防衛戦となる小関は「(昨年)12月の防衛戦は消化不良。今回はキャリアのある相手でハッキリとした形で勝ちたかったが、事故で対戦相手が変更になりました」と明かしたが、既に気持ちは切り替えていると語った。さらに「この大会は凄いカードが揃っている。私も試合をしないで観たいくらい(笑。大会に恥じない戦い、他の試合に負けないようにします」と意気込んだ。

　この大会では、アナベル・オルティス(メキシコ)の巻くWBC女子世界ミニフライ級王座に藤岡菜穂子(T&H)が挑むことも発表。これにより、藤岡が返上した東洋太平洋女子ライトフライ級王座決定戦も行われ、柴田直子(ワールドスポーツ)と江畑佳代子(ワタナベ)がタイトルを争うこととなった。
　柴田は「江畑さんとはアマで戦い手の内が分かっている。世界戦の前座として良い試合をしたい」と決意を語れば、江畑も「4度目のタイトル。この日はレベルの高い試合の連続。大会に恥じない試合をしたい」と、気持ちを新たにした。

　世界タイトル3戦、東洋タイトル戦と3月12日の"WBC CARES"は、日本女子ボクシング界を代表する選手が後楽園ホールに集結する。果たして、主役の座をその拳で奪い取るのは…。