統一戦に意欲のヤファイ

　13日に村中優(31=フラッシュ赤羽)の挑戦を退けたWBA(世界ボクシング協会)スーパーフライ級王者カリド・ヤファイ(27=英)が、同じ階級のWBO(世界ボクシング機構)王者、井上尚弥(24=大橋)やIBF王者ジェルウィン・アンカハス(25=比)との統一戦を希望している。さらに9月に計画されているシーサケット・ソールンビサイ(30=タイ)対前王者ローマン・ゴンサレス(29=ニカラグア)との対戦にも興味を抱いている。

　イエメン人の両親を持つヤファイは08年北京五輪にフライ級英国代表として出場(2回戦敗退)したほか、世界選手権にも3度出場するなど輝かしいアマチュア実績を持っている。12年7月にプロデビューし、昨年12月に現在のWBA王座を獲得した。村中戦では2回にダウンを奪って大差の判定勝ちを収めている。その試合を含め22戦全勝(14KO)と負けなしで、確かなスキルに加え勢いもある。それだけに自信もあるのだろう。「(3月の試合は)接戦だったがゴンサレスが勝っていたと思う。彼はスーパーフライ級にはマッチしていないが、その十分に強い。米国でも有名だし、私の名前を知ってもらうには最適の相手だと思う」と米国でのゴンサレス戦を望んでいる。エディ・ハーン・プロモーターもこれに応えるために両陣営と交渉を持つとしている。こうした一方、ハーン氏はIBF王者のアンカハスやWBO王者の井上との対戦も視野に入れており、「両方のチームと話し合いをしている」と明かしている。さらに4月に英国王者になったチャーリー・エドワーズ(英)も対戦候補として浮上している。現時点ではゴンサレスや井上らの後塵を拝している感の強いヤファイだが、彼らと肩を並べる日は近いかもしれない。