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昨年11月、マニー・パッキャオ(38=比)に判定負けを喫して王座を失った前WBO(世界ボクシング機構)ウェルター級王者で現在はWBO3位、WBC(世界ボクシング評議会)7位のジェシー・バルガス(27=米)が、次戦を5月か6月に行うことを希望している。陣営は2年前に対戦して敗れている元王者で現WBC5位、WBO1位ティモシー・ブラッドリー(33=米)への雪辱戦を狙っている。
ジェシー・バルガス
バルガスとブラッドリーには因縁がある。2年前、フロイド・メイウェザー(米)が剥奪されて空位になったWBOウェルター級王座決定戦でのことだ。11回までポイントで劣勢だったバルガスは最終12回終盤に右ストレートをクリーンヒット。ブラッドリーが腰砕けになってロープにもたれかかると、終了10秒前を知らせる拍子木をゴングと勘違いしたレフェリーが試合を止めたのである。大逆転KOかと思われたが、レフェリーはジャッジに採点を要請して判定勝負になり、ブラッドリーが貯金を守り切って勝利を収めWBO王座を手にしたのだった。この王座はブラッドリーがパッキャオとの第3戦を前に返上、決定戦に出場したバルガスがサダム・アリ(米)を破って戴冠を果たしたというおまけがつく。さらにその王座をパッキャオがさらっていったわけだ。こうしたなかバルガス陣営は5月か6月の再起を計画中と伝えられ、ブラッドリーとの再戦を熱望しているというのだ。現在、WBOではブラッドリーが1位、バルガスが3位のため、この試合が実現すれば必然的にパッキャオに対する指名挑戦者決定戦の意味を持つことになる。バルガスは「ボブ・アラム・プロモーターと話し合っているところ」というに留めているが、ともに大物との対戦を望んでいるため、再戦が実現する可能性は高いといえそうだ。バルガスは29戦27勝(10KO)2敗。昨年4月のパッキャオ戦以後はリングに上がっていないブラッドリーは37戦33勝(13KO)2敗1分1無効試合。