山中を脅かす新星ネリィ

　WBC世界バンタム級2位、WBA5位、WBO10位のルイス・ネリィ(メキシコ)は17日(日本時間18日)、メキシコのチアパス州トゥストラグティエレスでレイムンド・タブゴン(25=比)と対戦した。デビューから21連勝(15KO)を収め、山中慎介(34=帝拳)を脅かす地位まで上がってきたネリィは、さらに無敗レコードを伸ばすことはできたのか。

　この日、ネリィが拳を交えたタブゴンは2ヵ月前に前WBA&WBO世界フライ級王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)に判定負けを喫しており、ネリィにとってはKO勝ちがノルマといわれた試合だった。それが力みになったのかサウスポーのネリィはKOを狙ってラフな攻撃を仕掛けた。2回、攻撃偏重のネリィの隙をついてタブゴンの右フックが命中、世界2位がダウンを喫した。しかし、これで目が覚めたのか再開後からネリィは攻撃のペースを上げ、4回に連打をまとめて仕留めた。これでネリィは12年5月のプロデビューから22戦全勝(16KO)にレコードを伸ばした。ネリィは今年4月にWBC米大陸王座を獲得し、7月には元WBAスーパーフライ級暫定王者のダビド・サンチェス(メキシコ)に4回終了TKO勝ち。10月にはフライ級とスーパーフライ級で世界挑戦経験のあるリッチー・メプラナム(比)に2回TKO勝ちを収め、今回のタブゴン戦でWBCシルバー王座を獲得するなど勢いがあるだけに、山中にとっても脅威の存在になりそうだ。