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WBO世界スーパーウェルター級王者サウル・カネロ・アルバレス(26)対元WBC世界ミドル級王者フリオ・セサール・チャベス・ジュニア(30)というメキシコのスター同士のカードが実現する可能性が出てきた。両陣営が開催に向けて交渉しているというのだ。
サウル・カネロ・アルバレス
専門サイトboxingscene.comによると、試合が実現する場合は165ポンド(約74.8キロ)の契約体重になるといい、メキシコの戦勝記念日「シンコ・デ・マヨ(5月5日)」の翌5月6日が開催日候補になっているという。しかし、チャベスは158ポンド(約71.6キロ)で戦った4年前のセルヒオ・マルチネス(亜)戦を最後に165ポンドより軽い体重をつくったことがなく、無冠戦で契約体重を守れず罰金を払ったこともある。今月10日のドミニク・ブリッチュ(独)戦では168ポンド(約76.2キロ)だったことから陣営のブレーンは「困難をともなうが165ポンドに落とすことは可能」と話している。一方のアルバレスは50戦(48勝34KO1敗1分)のキャリアで155ポンド(約70.3キロ)が最重量だった。ミドル級王座に君臨していた時期もあったが、試合は155ポンドの契約体重で行っていた。
かなり強引な組み合わせには違いないが、その一方で課金システムのペイ・パー・ビュー(PPV)テレビでの放送に適ったカードであることは間違いない。フロイド・メイウェザー(米)が去り、マニー・パッキャオ(比)のPPV契約件数も減少傾向にあるなか、アルバレスとミドル級のゴロフキンに頼っている状態だが、11月に行われたセルゲイ・コバレフ(露/米)対アンドレ・ウォード(米)戦が約16万件に留まったように厳しい数字が続いている。いまやボクシングの枠を超えた知名度の高い選手同士のカードが求められているのだ。そういった意味ではメキシコを中心に多くのファンを持つアルバレスと、抜群の知名度を誇るチャベスの直接対決は理にかなったものといえよう。
フリオ・セサール・チャベスJr
是非は分かれたものの昨年はアルバレス対アミール・カーン(英)、ゴロフキン対ケル・ブルック(英)という階級を超えた注目ファイトが実現しただけに、アルバレス対チャベスも非現実的と真っ向から否定しきれないカードといえる。9月に計画されているゴロフキン対アルバレスを前に、5月に仰天マッチが実現するか注目したい。