佐藤、世界へ前進!

　6日、後楽園ホールで行われた日本スーパーフライ級タイトルマッチ10回戦は、王者・佐藤洋太(協栄)が挑戦者の同級6位・福本雄基(三谷大和)を7回2分14秒TKOで下し、王座統一後の初防衛に成功した。

　序盤から足で挑戦者を上回り、ジャブ、ストレートで主導権を握った佐藤は、7回に右のダブルで福本の膝を折ると、ワンツー連打のラッシュから左フック、右ストレートをクリーンヒットさせ、よろめく福本にレフェリーストップを呼び込ませた。

　暫定王者から統一王者、そして統一後の初防衛に成功した佐藤は、リング上で世界をアピールした。

　試合後、タイトル初挑戦での王座奪取に失敗した福本は「王者のジャブが速く、懐も深かった。もっと自分のボクシングがしたかったが、中々パンチが当たらなくてあせってしまった。キャリアの差…。王者は強かった」とコメント。

　一方、王者は快勝ながらも反省の会見となった。「内容は良くない。判定で良かった。パンチが上手く当たったので、倒そうと色気が出てしまい、振りが大きくなった。(自分は)ヘタクソ。バランスも崩してしまい、世界ランカーとして恥ずかしい」と、平常心で戦う大切さを語った。

　次戦は、来年のチャンピオンカーニバルで世界ランカー・河野公平(ワタナベ)との対戦が決定している。このことについて佐藤は「(前正規王者)中広さんに勝って慢心があった。もう一度、初心を思い出したい。世界レベルの戦い方で河野さんを破り、来年は佐藤が世界だと言われる戦いをしたい」と、改めて世界への意欲を見せていた。