ジョシュアを倒した男が浮上

　IBF世界ヘビー級王者アンソニー・ジョシュア(27=英)の2度目の防衛戦は12月10日、英国マンチェスターで予定されているが、試合まで1ヵ月半に迫った現在も相手が決まっていない。そんな折り、12年ロンドン五輪で金メダルを獲得する前のジョシュアをスパーリングで倒したこともあるデビッド・プライス(33=英)が挑戦に名乗りをあげている。

　困ったのはジョシュア側である。IBFからはジョセフ・パーカー(ニュージーランド/米)との指名試合を課されていたものの、そのパーカーはフューリーが返上して空位になったWBO王座の決定戦に鞍替えしており、クリチコ戦も空中分解が確定的となった。そんなタイミングで挙手したのがプライスだ。この08年北京五輪五輪スーパーヘビー級銅メダリストは身長203センチ、リーチ208センチ、直近の試合の体重は126キロという巨漢で、現在は挑戦圏内のIBF12位にランクされている。打たれ脆いのが大きなマイナス点だが、24戦21勝(18KO)3敗と戦績もまずまずだ。しかも、5年前、まだロンドン五輪前のジョシュアをスパーリングでKOしたというエピソードがあるのだから話題性は十分といえる。プライスは「ジョシュアをKOできるよ。なぜなら以前に18オンスの大きなグローブで彼をKOしているから」と自信をみせる。はたしてジョシュアの相手は誰になるのか。プロモーターの発表を待ちたい。