村中優、再起2戦目

　前日本フライ級王者の村中優(31=フラッシュ赤羽)は8日(金)に後楽園ホールで開催された「オーバーヒート・ボクサーズナイト」のメインイベント、バンタム級8回戦に出場。レノエル・パエル(25=フィリピン)と拳を交えた。これまで一度もKO負けのないパエルに対し、村中がどのような戦いを見せたのか?

　初回から村中はプレスをかけて左右のフックをボディ、顔面にヒットさせるがパエルもキレのあるフックをボディに返し反撃。村中は2回になると圧力を強め、左ボディを好打しパエルを後退させた。4回、パエルは回転のある連打で襲い掛かるが、村中はガードで凌ぐとロープに詰めて多彩なコンビネーションで圧倒。その後はKOを狙い追いかけて連打したが、最後まで必死に抵抗するパエルを倒すことはできなかった。村中が4〜5ポイント差で再起2連勝を飾った。

　控室に戻ってきた村中は「後手に回ってしまった。今日は倒さないとダメ。ちくしょー」と何度も唇を噛んだ。「試合前に目の上をカットしディフェンシブになってしまった。全体的に手数が少なく一発良いのが入っても後が続かなかった」と求めているハードルの高さから反省の弁が続いた。バンタム級ではテンポが遅れると口にした村中は「比嘉君(OPBF東洋太平洋フライ級王者)がこのあいだ良い試合をしたと聞くと焦ってしまいますね。自分はしょぼい試合をしてしまった」と最後まで厳しい表情を崩さなかった。川嶋勝フラッシュ赤羽ジム会長が次は10月か12月頃に予定している明かすと、横にいた村中は「早く試合がしたいです」 と早くも次戦に目を向けていた。

　一方、最後まで村中と打ち合いをみせたパエルは「村中はフィジカル、スタミナ、パンチどれも強かった。前回戦った翁長(大橋=IBF世界スーパーフライ級7位)と同じくらい強かった」 と素直に敗戦を受けいれた。