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[試合後会見]2016.7.2

比嘉大吾の挑戦

 7月2日(土)、後楽園ホールで開催された「第551回ダイナミックグローブ」のメインイベントはOPBF東洋太平洋フライ級タイトルマッチ、王者のアーデン・ディアレ(27=比国)に同級5位の比嘉大吾(20=白井・具志堅)が挑戦。デビュー以来9戦全勝全KOと快進撃を誇る比嘉が初回から積極的に攻撃を仕掛け、満員の会場はKO奪取に期待が膨らんだ。
涙の王座奪取
 初回、ペースを取りたい比嘉は、鋭い踏み込みから左フックを顔面、ボディにヒットさせ先制攻撃を仕掛ける。2回、リズムに乗った比嘉はさらにギアを上げるとロープに詰めて猛攻。ボディへの強烈な右ストレートをめり込ませダウンを奪った。ピンチを迎えたディアレは必死の抵抗を見せるが比嘉の圧力は凄みを増し、3回には連打で2度目のダウンを演出した。フィニッシュは4回。連打から左ボディーで3度目のダウンを奪うとディアレは10カウント以内に立ち上がることができなかった。比嘉が圧巻のKO勝ちでデビューからのKO記録を10に伸ばし新王者に輝いた。
みなさんのおかげですと比嘉
 多くの報道陣に迎えられて会見に臨んだ比嘉は「最高という言葉しか出てこない。練習通りにしていたらKOできると思っていた。練習の成果です」と手元にあるOPBFのベルトを何度も触りながら感無量の表情を見せた。「2回目のダウンを奪ったコンビネーションは前の試合で出なかったものなので良かった」と白い歯を見せた20歳の若武者は、最後に今一番したいことはという質問に「次の試合のための練習を再開したい」と早くも前を見据えた。
大晦日での世界戦も面白い
 愛弟子の圧勝劇を見守った具志堅用高会長は「今日は好きなボクシングをやりなさいと言った。我々の時代(具志堅会長が現役時代)のようなお客さんが喜ぶファイトをしてくれる。プロに入ってボクシングというスポーツを覚えた」と比嘉の成長に目を細めた。次戦について「できるだけ早く、可能なら年内にでも世界挑戦させたい。相手は誰でもいいし場所もどこでも良い」と世界へGOサインを出した。
練習しただけ伸びてくれる
 比嘉を担当する野木丈司トレーナーは「相手の癖はかなり研究した。(比嘉は)教えたことの吸収が他の選手とは違う。一戦ごとに成長している。足を使いながらパンチを打ち込むことができたらもっと強くなる。今日の試合の出来なら近いうちに世界挑戦させてもいけると思う」と太鼓判を押した。
比嘉は強かった
 一方、3度のダウンを喫した末にベルトを手放す形となったディアレは試合前に右親指を捻挫していたことを告白。「試合は判定までいくと思っていたが想像以上に強かった。ボディブローが効いた」言葉少なく試合の感想を口にした。

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