安河内剛氏が事務局長に復職

　日本ボクシングコミッション(JBC)の元事務局長の安河内剛氏が16日、東京・霞が関内の記者クラブで会見を開いた。
　不当解雇を理由に地位復権を求めていた安河内氏の訴えを東京地裁が認め、昨年6月17日には高裁も同様に判断。今月8日付けで最高裁第2小法廷はJBCの上告を退ける決定を下し、解雇無効とした2審判決が確定した。
　今日の会見で安河内氏は、「4年の歳月を費やし(裁判を)辞めてしまおうと考えた時期もあったが、最高裁の決定に安堵している。私を含め処分を受けた関係者の無念を払拭できたのではないか」。「どういった形で戻れるのか今協議しているところだが、早く戻って業務に携わりたい」と話し、2週間以内の復職を希望した。復職についてはJBCも了承しており、今後は双方の代理人を通じて復職時期が協議される。

　安河内氏の解雇とそれに伴う一連の騒動に関する責任の所在を明確にする必要があるとし、組織の健全化を目的とする調査委員会または第三者委員会の設置を求めた。
　また、安河内氏は、昨年10月に開かれた臨時総会でJBCが本部事務局長の上位ポストとして新たに統括本部長という役職が設けられたことに触れ、仮に安河内氏が解雇以前と同じ事務局長に復職したとしても、実質的な組織内での役割や権限が統括部長に奪われているとして、新設ポストの設立時期や目的に対して不信感を示すとともに、組織のコンプライアンスの確立を求めた。
　事務局長を解雇された時点で理事も解雇された安河内氏は理事への復職も求め、「(いろいろな問題に対し)理事として声を上げていきたい」と語った。
　一方、今日の会見についてJBC浦谷信彰統括本部長は「いろいろと主張が出ているみたいですが、JBCとしては安河内氏にすみやかに出社するよう命じております」とコメントを発表した。