河野、田口、そして…

　東京五反田にあるワタナベジムで20日、WBA世界ライトフライ級王者の田口良一(ワタナベ)と同世界スーパーフライ級王者の河野公平(ワタナベ)が先月27日に行われた、それぞれ3度目の防衛戦後の初の練習を公開した。同日に王座から陥落した前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者、内山高志の予定に関する現状も渡辺均会長からコメントされた。

　報道陣には練習前に会見の場が用意され、ルイス・コンセプシオンとの既報の対戦命令が出ている河野が「今後は出入りのできるスタイルを磨いてさらに上の次元で戦えるようにする。誰とでも戦う」と揺るぎない自信を見せると、渡辺会長は「河野は30代の中盤で衰えているどころか全盛期だから」と信頼を寄せた。
　プライベートでは7月2日に結婚式を予定しており、「妻にとっては子供の頃からの夢だったので、意見が食い違って泣かしてしまうこともあった」と困った様子だったが、「結局本番で泣くのは自分の方ですけど」と不器用そうに顔を赤らめた。

　近年、日本が主導権を引き寄せてきたライトフライ級の世界王座を守る田口は「八重樫東さんもIBFの王座にいるので世界王者対決でも構わないし、1位の宮崎亮選手(井岡)や海外の強豪選手も迎え撃てる」と語り、技術的なテーマには「効かせること」を挙げた。
　両選手はダブル世界戦の形で夏に防衛戦を行うことをベストとして今日からトレーニングを再開した。

　一段落すると話題は不在の看板選手に。内山について聞かれると河野は「今日いないことが寂しい」と漏らし、田口は「会うと元気だったので少し安心した」と口にした。渡辺会長は内山に8月に再起戦を行う提案をしたそうだが、「まだ夏までに気持ちを戻すことはできないという返事だった」とのこと。「負けてしまったので、ラスベガスでの需要は考えづらい。本人は次の人生を考えながら、大晦日にコラレスとの再戦を考えていくことになりそうだった」と付け加えた。