オルティスのV2戦は入札に

　WBA世界ヘビー級暫定王者ルイス・オルティス(37=キューバ/米)の2度目の防衛戦は3位のアレクサンデル・ウスティノフ(39=露/ベラルーシ)を相手に行われることになっているが、両陣営の交渉が不調に終わったためイベント開催権が入札で決められることになった。

　オルティスは昨年10月に暫定王座を獲得したが、その際に相手よりも上位にいたブライアント・ジェニングス(米)とウスティノフの挑戦を受けることが条件づけられた。この指令に従い12月にはジェニングスの挑戦を受け7回TKOで下した。ウスティノフとはタイミングが合わなかったこともあり、オルティスは今年3月にはトニー・トンプソン(米)と対戦して6回KOで一蹴したが、これは相手が15傑外だったためタイトル戦とは認定されなかった。こうした流れのなかウスティノフとの指名試合が実現しそうな状態になっているが、両陣営は定められた期限内に交渉をまとめることができなかった。そのためWBAは5月19日にパナマシティで興行権入札を行うことを決めた。オルティス側はゴールデンボーイ・プロモーションズ、ウスティノフ側はロシアのウラジミール・フリュノフ・プロモーターと英国のフランク・ウォーレン・プロモーターが提携しており、二社あるいは三社が入札に参加する可能性がある。
　サウスポーのオルティスは27戦25勝(22KO)2無効試合。身長193センチ、体重110キロ前後と大柄だが、挑戦者のウスティノフは身長202センチ、体重130キロ前後とさらに大きい。戦績は34戦33勝(24KO)1敗。唯一の敗北は12年9月にクブラト・プーレフ(ブルガリア)に11回KO負けを喫したものだが、その後は6連勝(3KO)を収めている。なお、WBAはこの試合の勝者と7月に行われるタイソン・フューリー(英)対ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)の勝者の対戦を義務づけている。