「第3戦で答を出す」

　9日(日本時間10日)、米国ネバダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナでティモシー・ブラッドリー(32=米)とのウェルター級12回戦に臨むマニー・パッキャオ(37=比)が、「過去2戦で生じた疑問に対する答が今回の第3戦で出る」と自信をみせている。
※パッキャオ対ブラッドリーは10日(日)午前11時からWOWOWプライムで生中継の予定。

　12年6月の初戦は物議を醸すブラッドリーの判定勝ち、14年4月の再戦はパッキャオの明白な判定勝ちと両者は過去1勝1敗と星を分けている。今回は2月にブラッドリーがWBO世界ウェルター級王座を返上したため無冠戦として行われるが、決着戦とあって両雄のモチベーションは高いものがある。特に5月にフィリピンの上院議員選挙を控えるパッキャオはラスト・ファイトと公言しているだけに、負けることは許されない試合といえる。フィリピンでトレーニング・キャンプを行ったあと米国入りしてフレディ・ローチ・トレーナーと一緒に調整を続けているパッキャオは「この試合は人生で最も重要な戦いのひとつ。ブラッドリーに似たスタイルのパートナーとスパーリングを積んできたので準備は万全」と話している。
　昨年5月のフロイド・メイウェザー(米)戦後、試合前から痛めていたという右肩の手術をしたため、実戦は11ヵ月ぶりとなる。その間に37歳になったこともあり、不安がないとはいえない。しかし、パッキャオは「約1年のブランクがあるが、肩の調子はいいし、強さと意欲も維持している」と問題がないことを強調する。
　ブラッドリーとの対戦は3度目となるが、前2戦と異なる点があるとすれば相手陣営のトレーナーがホエル・ディアス氏からテディ・アトラス氏に代わったことであろう。その点については「ブランドン・リオス(米)との試合を見たけれど、ブラッドリーは以前よりも良くなっていると思う。アトラス氏とどんな策を練ってくるのか楽しみにしているんだ」と相手を持ち上げている。そして「過去の2試合で生じた疑問に対する答が今回の第3戦で出る」とも話している。戦績はパッキャオが65戦57勝(38KO)6敗2分、ブラッドリーが36戦33勝(13KO)1敗1分1無効試合。オッズは15対8でパッキャオ有利と出ている。