内山が公開練習!

　しかし内山は、ムクリスの登場にも笑顔で応え、両者は決戦に向け固い握手を交わした。挑戦者をその目で見た内山は「相手を見て気が引き締まった。倒さないとって気持ちが入った。割とガッシリして強そうだがイメージ通り」と生で見たムクリスを分析した。

　改めて会見が行われ、これまでの調整状況と練習内容を尋ねられた。内山は「ここまで充実した練習が出来ている。シッカリした今の状態でリングに望めば勝てるでしょう。練習としては打ち終わりのガードを意識してきた。ストレート系のパンチャーですからスウェーで避けず、横に外してガードを中心にやって来ました。今回も背が高い相手。サルガド戦の応用ですね」と順調な仕上がりをアピールし、ディフェンスに重点を置いて練習して来たと語った。

　また、ムクリスとの試合展開を求められた内山は「リーチがありアップライト。万能型のイメージを持っている。試合としては上下を崩してジワジワと。後半に勝負をかけて行きます。KOを意識することは無い。勝負は流れの中で。判定でもKOでも自分のボクシングをするだけです。特にKOはこだわっていません」とジックリ構え戦うとした。
　続いて、タイトル奪取から2度目の防衛戦まで、3連続KO勝利ならば日本人初の快挙となることを告げられたが、「自分のスタイルを崩してまでKOは狙いません」と内山に特別な意識はない。
　ここで渡辺会長がコメントを求められると「この会見の場に内山と一緒にいられることが幸せ。防衛戦は勝つことが大事だけど、きっとKOで勝ってくれるでしょう(笑。誰と向かい合っても内山の方が強いと思っています。ここまで勝ち上がって来たムクリスなので、警戒はしている。だけど今までで一番早いラウンドでのKOが見られることを期待します!」と内山にエールを送った。
　最後に王者・内山が「2回目の防衛戦。驕りを持たず、まだまだ自分は弱いと思っている。練習でここまでやって来たことが出せれば勝利は掴めると考えています。応援お願いします」と意気込みを語り会見を締め括った。

　2Rの公開スパーでは、20日のアンダーカードで東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定戦を戦う同門の福原力也(ワタナベ)がパートナーを務めた。内山はブロックと打ち終わりに頭を振ることを中心にスパーを展開し、攻撃面では要所要所で鋭い左ボディと右クロスをヒットさせ順調な仕上がりを見せていた。
　果たして内山は、2度目の防衛戦でも"KO Dynamite"の拳を炸裂させるのか。世界のリングに進出するためにも、20日の防衛戦は重要な一戦となる。