佐々木、40歳の復帰戦は!?

　6日のダイナミックグローブでは、元日本・OPBF東洋太平洋Sライト級、ウェルター級王者の佐々木基樹(40=帝拳)が、Sライト級8回戦で宮崎辰也(31=マナベ)と2年9ヶ月ぶりの復帰戦に臨んだ。

　ハードパンチャー同士の一戦は、互いの強打を警戒しスタートしたが、すぐに佐々木がジャブでリズムを掴み宮崎の左目を腫らせた。さらにワンツー、ボディの連打で追い込み、反撃に出た宮崎の強打もガードとボディワークで回避すると、主導権を握ったまま後半に入り最後は左からの右を決め宮崎をノックアウト。最高の形で復帰戦を飾った。

　ファンに祝福され控え室に戻った佐々木は開口一番、「僕は本当にリングが好き。自分が魚だとすればリングは水。いずれは陸に上がらなきゃいけないが…、今日は本当に楽しかった」と喜んだ。自身をボクシングジャンキーとも認識する佐々木は、「歳がいったからどうかじゃなく、やれるからやっている。納得するまでやりたい」と思いを明し、まだ獲得していない階級でのタイトルを目標に上げた。

　敗れた宮崎は、前日計量で挑発したことをリング上で謝罪。ヒール役を買ったのは試合を盛り上げたいとの一心であった。「ハンドスピードが速くて巧みだった。最後のパンチは効いてしまった。ボディが当たってるのはわかったが向こうのポジジョニングが上手かった。勝つつもりだったので情けない」と悔しがったが、完敗にサバサバした表情も見せた。

　そして、佐々木がトレーナーとして1年間指導していたIBF世界Sライト級11位の近藤明広(30=一力)も試合を観戦。「もっと押し込まれるかなと思っていた。スパーで良くなかったところをしっかり修正していた。足を使えてジャブも上手く何より本番に強い。非常に勉強になりました」と感嘆しきりだった。