栄がスパーリング修業

　日本ミニマム級1位でWBO世界同級3位の栄拓海(22=折尾)が地元である福岡県から上京し連日スパーリング修行を行っている。22日は前日本ミニマム級王者・WBC世界同級9位の大平剛(31=花形)との世界ランカー同士のスパーリングが実現した。

　ジム内はおろか九州にも軽量級のサウスポーが少ないという栄にとって、技巧派サウスポーとの6ラウンドに及ぶ攻防は大いに収穫ありとなったようだ。栄がスピードを生かしシャープな右を好打させれば、大平は打ち終わりに左フックをヒット。3ラウンドには栄がボディからコーナーに詰める場面を作り、白熱の展開は最後まで続いた。

　スパーリングを終えた栄は「大平さんは予想通りやりにくくてキャリアの差を感じた。すごく勉強になりました。課題はジムに持ち帰って修正します」とこの日のスパーで何かを掴んだようで笑顔をみせた。

　栄の試合を観たことがないという大平は「ジャブだけで終わらず、つなぎが速いですね。ラウンドの途中から修正をかけてきて引き出しも多い。とても良い経験になった。気持ちが引き締まった」とこちらも実りのある実戦練習となったようだ。