サリドの標的はバルガスに

　前WBO世界スーパーフェザー級王者オルランド・サリド(35=メキシコ)は、計画されていた王者ローマン・マルチネス(32=プエルトリコ)との第3戦が流れたため、標的をWBC王者のフランシスコ・バルガス(31=メキシコ)に変更した。陣営は4月の挑戦を視野に入れて下交渉に入っている。

　サリドは昨年4月にマルチネスに敗れて王座を失い、9月の再戦では優位に戦いを進めながら引き分けという結果に泣いた。そのため両陣営は第3戦を計画して交渉に入り、WBOも特別に承認していた。しかし、マルチネス側がセットした開催地がプエルトリコであることにサリド側が反発。そうこうしているうちに業を煮やしたWBOがマルチネスに1位のミゲール・ベルチェル(メキシコ)との指名試合を強制したため、サリドは交渉から降りる羽目に。すでにマルチネス対ベルチェルの興行権入札も終わり、試合は3月12日に開催の方向で動いている。
　こうしたなか取り残されたかたちのサリドは標的をWBCに変更した。サリドが属するサンフェル・プロモーションズがバルガスを擁するゴールデンボーイ・プロモーションズと近い関係にあることから対戦に望みをかけているようだ。バルガスが三浦隆司(帝拳)を9回TKOで破った試合をみたサリドは「彼は勇敢な戦士だから、私と戦えばファンが望むような試合をみせることができると思う。4月が第一希望だけど、いつでもOKだよ」と対戦を呼びかけている。バルガスの初防衛戦の候補にはジョニー・ゴンサレス(メキシコ)や三浦の名前も挙がっており、今後の動きが注目される。